荒れ果てた町。どす黒く曇った空。
ありえない景色にありえない対面。
次元を超えた二人の男の戦いが今にも
始まろうとしている。
昔からの因縁に今度こそ終止符を打たんが為に。

かつてのライバルとの再会に最初に口火を切ったのは
ジョナサンであった。


【すれ違う思い】


ジョナサン
「なんて事だ・・君は・・生き延びたのかい・・。
 じ・・じゃあ・・・その体は・・まさかッ!」

DIO
「そう言うことになるな・・・。残念だったな。
 しかし、俺のほうこそ驚いているぞ、五体満足な
 貴様に再開する事ができたことにな。
 丁度いい。貴様の体を得た俺の力をとくと
 その身で味わってもらおうか・・・。」

ジョナサン
「(くっ・・・何と言う威圧感・・。アレは僕の体でもある
 というのに・・・。顔が違うと言うだけでこんなにも
 感じ方が違うとは・・・!いや・・・明らかに彼が
 パワーアップしているのだッ。吸血鬼の力・・
 なんて恐ろしいんだ!)」

DIO
「ふっ、そう構えるな。それにしても貴様はいつ見ても
 変わらんな・・・。(相変わらずピュアピュアしおって、
 子作り以外の情事はしていないと見た。)」

ジョナサン
「・・・きみは随分変わったね・・。(・・なんていうか
 男らしさアップって言うか・・。厳つくなったって
 いうか・・・妖しくなったっていうか・・・。
 それにしても、あの額と膝のハートは
 何だろう・・・。チョコかな。)」

DIO
「百年もの深き眠りが俺を変えたのだ・・。(つまり
 21年しか生きていない貴様など俺からしたら
 ガキも同然よ。)」

ジョナサン
「まさに不死の存在ならでは!(・・でも百年の間何も
 体験していないんなら、結局のところ
 余り僕達と変わらないのじゃないだろうか・・・。)」

DIO
「貴様もあの時俺に従って仲間になっていれば、
 長き時を共に生きれたのにな・・・。お前は死んだとき
 感じたはずだ。人間とはなんと脆くはかないものだと。
 (昔の事を語り合える仲間がいないというのは結構
 寂しいのだぞ。何度も仲間になれアピールをしたと
 言うのに・・・。おかげでこいつに遠まわしなアピール
 は時間の無駄だということが良く判ったが。)」

ジョナサン
「・・・僕は人間として生きて、死んだ事に後悔は
 していない・・!一つあるとすれば、君の悪行に
 終止符を打てなかった事だけだ!(・・・それと、
 僕の体をのっとられてしまった事だ!・・・
 どうしよう・・僕の体を使って悪行三昧とか、
 女の人とかいっぱい泣かしたんだろうな・・。
 ああ、子孫や周りの人間達になんていって詫びたら・・。
 みんな、ごめん!)

DIO
「・・・なら、今打ってみるか?
 (まー、百パーセント無理だろうがな、こいつ
 スタンド持ってないし・・。うーむ・・・
 だがあっさり倒してしまうのは少しばかり
 可愛そうだ。こいつにも見せ場を作ってやらねば
 余りにも惨めだしな。ふ・・俺もいいとこ
 あるではないか・・・。 こういう隠れたよさが
 何故貴様には伝わらんのだ。ニブチンめ。)」

ジョナサン
「僕はきっとその為にここにいるのだと思う。
 例え再びこの命がなくなろうとも君の悪事を
 止めなければ・・!(・・とは言ってみたものの
 以前より強そうだな・・・勝てるかな・・・。
 いや!何を言っているんだ!!そんな弱気でどうする!
 見た目に誤魔化されるなジョナサン!・・・でも
 見た目と言えば・・・・どうしても気になるんだよな
 ・・・その・・・股間のところ。彼・・
 気づいているんだろうか・・・。その、チャックが
 開いてるのを・・・。)」

DIO
「言ったな?その言葉後悔しないようにな・・・。
 (・・・なんだ?ジョジョの視線が俺の下半身
 に集中しているような気がするんだが・・。)」

ジョナサン
「僕もその言葉を君に届けるよ・・。(ああ・・
 どうしよう、教えてあげるべきかな・・。
 でもそれで彼のプライドを傷つけたらどうしよう。
 いくら相手が悪者でも、こういう汚い心理戦で有利に
 なりたくないし・・・。・・・てゆうか・・・
 思い出したけどあれ僕の体なんだよね!!
 あのままだと恥ずかしい思いをするのは彼だけでなく
 僕もなんだ!ああ〜!!ほんとにどうしよう!!
 「聞く」ならず「言うは一時の恥」かな!!)」

DIO
「まったく・・・貴様と言う男は相も変わらず負けず
 ぎらいなのだな・・・。(・・何か様子が変だな
 あいつの視線といい・・・態度といい・・・。
 それに気のせいかもしれんが頬が赤くなってないか?
 まさかと思うが・・・俺の股間を意識してないか?
 うむ、さりげなく隠してみようか。)」

ジョナサン
「皮肉だけどこんなに強くなれたのもきみのお陰さ・・。
 (あっ!股間を隠した・・・良かった・・。
 気づいてくれたみたい・・。
 あ・・・あれ・・?でもまた元に戻しちゃった・・・。
 しかも腕を組んじゃったよ!もう!何をやっているんだ!
 見てられないよ!・・あ!そうか・・・彼も気づいたんだ。
 社会の窓が開いている事を・・・。
 でも僕の前で慌てて取り繕うのはかっこ悪いもんな・・。
 うーん、賭けになっちゃうけど後ろを向いててあげようかな。
 いや・・でも、その隙を狙って攻撃してくる事は
 十分にありえる。彼なら「勝てばいいのよ」っていいそうだし。)」

DIO
「素直に褒め言葉として貰って置こう。(やはりな、
 俺が股間を隠したときの顔と、再びさらけ出したときの顔、
 全然違う・・・。困ったな・・・こんな場だと言うのに
 俺が「欲しい」のだろうか・・。戦いの場と言うのは何かと
 興奮するからな・・・。基本的に俺は寵愛を求めてくる
 奴は受け入れるようにしてるから、別に構わんのだが・・。
 あ、ただし肉体関係を持つのは俺の好みのタイプで
 その上美形だけに限るがな。・・・貴様とは
 特別の間柄だし、顔も好みのタイプだし、前々から犯りたい
 なーって思ってたから全然オッケーなのだが、あいつは
 超奥手だから自分から「欲しい」などと口が裂けても言えない
 のだろう・・・。きっと言ってしまえば俺に嫌われる
 とでも思っているな。ふん、いじらしいではないか。)」

ジョナサン
 「悲しいよ・・・君と僕はどうしても戦わなければ
  ならない宿命にあるなんて・・・。(うう・・・父さん
  僕にもっと強い勇気をください。あ・・あれ・・?
  なんかさっきより股間部分が強調されているように
  見える。ま・・・まさかパンツがずり下がっちゃったとか?
  か・・・彼に限ってそんなみっともない事はないと
  思うけど・・・!ああもう!とにかく戦おう!
  今の僕にはそれしか出来ない!!)」

DIO
「ふ・・・やる気らしいな・・・。(しまった
 ・・。犯りたいなんて思ってしまったからつい「息子」が
 元気に・・・。ああ・・明らかに欲情したのがバレたな。
 このズボンはお気に入りなのだがこういうときは不便だな。
 仕方ない、さっさと押し倒して犯ることを犯ってしまうか。)」

ジョナサン
「い・・いくぞ!!(紳士として・・紳士として!
 股間だけには攻撃をあてないようにしてあげないと・・。
 で・・でもそんなこと言ってたら負けるかも・・・。)」

DIO
「こい・・・!(うーん・・・しかし・・・
 この場所でのプレイは雰囲気的に乗り気がしないな。
 折角会ったんだし、もうちょっとムードのあるところで
 プレイがしたいのだが・・・。こいつだって犯られるのは
 初めてだろうし、いきなりこんな荒地のプレイでなんて
 抵抗あるだろう。そもそも誰に見られてるか判らないしな。
 いくら俺が非道でも、初めての奴にいきなりそんな無茶プレイ
 を強要する事はできないし、こいつがトラウマになって
 勃たなくなってしまったらつまらんし・・・。順序を
 踏まえてやらないと。結構優しいな、俺も。)」

ジョナサン
「どうした!何故構えないんだ!!(ちょ・・
 動きが読めなきゃ攻撃しずらいじゃないか!!
 こっちは細心の注意を払って攻撃しようとしているのに!)」

DIO
「待て、ジョジョ・・・。(決めた。俺の
 城でやるか・・・。)」

ジョナサン
「え?(・・・やっと思いが通じてくれたのか?)」

DIO
「どうもこのままではやる気がおきん。場所を
 変えないか?(よく考えたら、どついて俺の城に
 連れて行ってからプレイすると言うのもありだったな。
 んー・・ま、いいか。)」

ジョナサン
「・・・いいだろう。(よかったー!
 これで正々堂々と戦いが出来る・・・。
 いろいろと罠が待ち受けているかもしれないけど
 こんな思いで戦うよりマシだ。)」

DIO
「ついて来い。逃げられると思うなよ。
 (「孤独のなんとやら」じゃないが、一回貴様をコマすと
 決めてしまったからには貴様以外コマす気になれんからな。)」



DIOの案内で城内へ入るジョナサン。今の時間は誰もいないようで
辺りはシンと静まり返っていた。DIOは
ジョナサンを広間で待たせ数分立って自室から戻ってきた。
しかしその姿を見てジョナサンは唖然とする。


ジョナサン
「・・・。(・・・なぜだ・・なぜなんだッ・・。いったん彼は
 自室に戻ったというのに・・・格好を全然変えていない!
 はっ・・まさか彼の手か!?僕を動揺させようとして!)」

DIO
「・・・どうした。ジョジョよ。さっきから押し黙ったままだぞ。
 (こっちは寝室のチェックも入れて準備マンタンなのだが・・。)」

ジョナサン
「(・・・うっ・・・。もう駄目だ。股間が気になってしまって
 バトルどころの話じゃない・・・。よし・・決めた!
 ちゃんと彼に言おう!身だしなみを直してから戦いを
 始める事を!)DIO・・・君に少しだけ話したい事がある。
 ・・・け・・・決してふざけている訳じゃないから心して
 聞いて欲しい・・・。」

DIO
「もちろんだ。いくらでも聞いてやろう。話しづらいのなら
 俺の私室でも構わんぞ。(全く・・そんな切羽詰った
 顔をしおって・・・。だが初めてだから仕方ないか。)」

ジョナサン
「・・・ありがとう。こんな事を言ったら君にショックを
 与えてしまうかもしれないし、僕の事を軽蔑してしまうかも
 しれない。でも僕は言わずにいられないんだ。
 (ああ・・これで肩の荷もおりるというもの・・・。)」

DIO
「ジョジョよ・・・。俺を見損なうな。俺がそんな
 小さい男だと思っているのか(俺に嫌われるのがそんなに
 怖いのか・・・?しかも俺の心配までして・・、ヤバイ、不覚にも
 こいつ可愛いなと思ってしまった。そろそろ「息子」のほうも
 暴徒化しようとしているな。俺を言葉だけでここまで
 煽るとは・・・。こいつもなかなかやるな・・。)」

ジョナサン
「そ・・・それじゃあ・・言うよ!その・・戦う前に・・
 ず・・・ずず・・・ズボンのことなんだけどっ・・!
 (頼む!気づいてくれ!股間の事まで言わせないでくれ!)

DIO
「判っている。脱いで犯る。(着衣プレイは
 経験者むけだからな。こいつも戸惑うだろうし。)」

ジョナサン
「そ・・・そうか。気づいてくれてありがとう!
 (「脱いでやる」ということは着替えてくれると言う事
 だよな・・・。。うん、そうだ、そうにちがいない!)」

DIO
「(こいつ・・・なんて邪気のない、いい笑顔を・・。駄目だ
 本格的に我慢が効かなくなってきた。こいつは何故かバトルの
 後に俺としたいみたいだが、どうせ俺の勝ちだろうし、はっきり
 いって今の俺にはバトルなど、どうでもいい。)ジョジョよ。
 こっちへこい。」

ジョナサン
「えっ?なぜだ?別にここでも・・・。」

DIO
「背伸びしようとするな、初心者は初心者らしく
 場所を選べ。大丈夫だ、俺に全て任せろ。」

ジョナサン
「初心者?い・・意味が・・・。あれ・・なんで僕も
 君の寝室へ連れて行くんだ??僕は外で待っているよ!
 君は着替えてくるんだろ?」


そのまま扉は閉まり、次の朝まで決して開く事はなかった。
そしてDIO(だけ)の想いは、ようやくジョナサン(の体)へ伝える
ことが出来た。

勝者 DIO

敗者 ジョナサン

復活戦 拒否(ジョナサン側が)


終わり



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