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昔あるところに三人の子豚がすんでおりました。
あるときおかあさんが三人にそれぞれ家を作って 暮らしてみなさいと言いました。 {三人の子ジョースター} 三人は早速おかあさんにお金を貰い 家を建てるべく元気に外へと飛び出しました。 三人はケンカはたまにするけれどいつも 一緒に行動する仲良し兄弟です。 一番上のお兄さんは優しいけれど ちょっぴりドジっこなジョナサン。 二番目のお兄さんはちゃっかりお調子者のジョセフ。 三番目の弟はつんでれだけどしっかり者の承太郎。 三人はそれぞれどんな家を建てるか話し合います。 ジョセフ 「話し合うって言っても・・・兄ちゃんは 藁の家で、俺が木の家で、承太郎がレンガの家だろ?」 承太郎 「マジかよ、俺だけ超面倒くせー。」 ジョセフ 「俺だって面倒くせーよ・・・。」 ジョナサン 「こらこら、二人とも大変なのは 判るけど、お話は決まっているんだよ? さ、ぼやいてないで作ろうよ、大丈夫 僕が一番早く終わるだろうから、その時は 二人の分も手伝うから・・・ね?」 ジョセフ 「ほーい・・・。」 承太郎 「・・・・。」 そうして三人は意気揚々と家作りに精を出します。 お兄ちゃんのジョナサンは一生懸命藁を運んで 一日がかりで藁の家(らしきもの)をたてました。 ジョナサン 「ふーーー。うん、上出来だ、どこから見ても 藁の家だね、さて・・・二人の手伝いを してこようかな・・・。」 弟思いのお兄ちゃんは早速 ジョセフたちの所へ戻ります。 でも肝心のジョセフは一日経っているというのに 何の準備もしていません。 ジョナサン 「ジョセフ?何もしてないみたいだけど どうしたの?何か行き詰ったのかい?」 ジョセフ 「あ・・・兄ちゃん・・・あのさ・・・ 木の家なんだけど・・・どう考えても 無理でしょ!まず角材を用意しなきゃなんないし、 なければ俺が木から削らなきゃなんないし それを運ばなきゃなんないし・・・。 防水加工とかもしなきゃだし・・・ そう言うこと考えたら頭痛くなって・・・。」 ジョナサン 「そ・・・それはそうだけど・・・ 面倒くさがって何もしなければ何も始まらないよ? 仕方ないな、約束通り僕も手伝うから一緒にやろ?」 ジョセフ 「うーーん・・(うへー、俺めんどくさいの嫌い・・) あ、そうだ兄ちゃんの家見せてくれない? 俺、それ見れば何かやる気スイッチ入るかも。」 ジョナサン 「え?僕のをかい?うーん、恥ずかしいけど いずれは紹介する事になるよね・・・。 わかった・・・こっちだよ。」 ジョナサンはそう言ってジョセフを自分の作った 家へと連れて行きます。 でもジョセフは藁の家をみつけられません。 辺りをきょろきょろと一生懸命見渡していると ジョナサンはここだよと指を刺しました。 ずばびょーーん(←効果音) ジョセフ 「え・・・?(これ・・・家・・? よく牧場で見かける藁を干した奴ばかりだと・・。)」 ジョナサン 「見てくれ悪いけど・・・。(照)どうかな?」 ジョセフ 「えっ!!?え・・・えーと・・・ とっても男らしくてシンプルな兄ちゃんらしい 作り方だと思うぜ!」 ジョナサン 「そうかなありがとう。(喜)承太郎にも見せようかな?」 ジョセフ 「う・・うん。(た・・多分あいつの事だから ひどいことは言わないだろう・・・。 どうしよう・・・これは流石に手直しして やりたいぞ・・・承太郎と後で相談しよう・・。)」 褒められて喜んだジョナサンはジョセフを連れて 早速一番下の弟の承太郎にあいに行きます。 でも承太郎もジョセフと同じく何もせず寝転んでいました。 なまけん坊の弟達にジョナサンは 思わず溜息がでました。 ジョセフ 「承太郎・・・君もかい?」 承太郎 「ああ・・・だって考えてみろよ・・・。 レンガだぜレンガ、俺家なんか造ったことないし よく判らんが基礎が判ってなければ家なんて 建てられないだろ?ここには調べられる本もないし スマホもパソコンもない。それに判ったとしても ドンだけの月日がかかることやら・・・。 下手に作ってぶっ壊れたら元も子もねぇ・・・。」 ジョセフ 「あぁーまあね・・・。」 ジョナサン 「こらこら、二人とも・・・。 そうだ、承太郎も僕の家見に来てくれる? やる気が出てくるかも・・・。」 承太郎 「え?家?もう出来たのかよ、まあ藁の家だもんな。 俺も藁の家にすりゃぁ良かったな。」 そうしてジョナサンは弟二人を連れて 自分の家をみせに行きます。 でも変です、さっきジョセフと一緒に見たはずの 藁の家がどこにもありません。 二人で首をかしげていると、どこかから 何かを燃やす匂いがしてきます。 匂いのするほうを見ると狼が藁で火をたいていました。 DIO 「ふう・・・今日は冷えるな。」 ジョナサン 「あ・・・あーーーー!!」 ジョナサンが悲鳴を上げたのも無理はありません。 炎の中に「ジョナサンの家」の立て札を 見つけてしまったからです。 DIO 「ん?どうしたジョースター三兄弟ではないか。 今日は子豚の役だと聞いたのだが 何だその格好は、ちっとも子豚ではないではないか。 頭にブタ耳がついているだけで・・・。 どうせ百均で買ったんだろう。お前ら金持ちだろ? 中華街とかで買ったらどうだ。」 承太郎 「食うつもりで買うんじゃねーよ・・・。」 ジョセフ 「あのー・・・その藁の束は・・・。」 DIO 「ああこれか、藁の山がつんであったんでな。 ホラ今日は寒いだろ?丁度いいから 焚き火をしようとおもってな・・・。」 ジョナサン 「それ僕の藁の家だよ!!わーーー! バカ!!DIOのバカー!! 苦労して建てたのに!!」 ジョセフ 「あーあ・・・泣かしちまった。」 DIO 「なに?ははは,相変わらず冗談が下手だな ジョナサンは。 こんな藁の塊が家なわけないだろう? 大人をからかうんじゃあない。」 ジョナサン 「冗談なんかじゃないよ!!ひどいや! ひどすぎる!!」 承太郎 「責任取れよ。」 DIO 「そうか・・・すまなかったな。 こんなことで泣かす気はなかった。 泣かすのは事の最中だけと決めていたのに。」 ジョセフ 「この話は一応子供むきのはなしなんだけどな・・。」 DIO 「よし、慰めてやるからちょっとそこの岩陰へ いこうか、何、三十分から一時間あれば・・・。」 承太郎 「子ども向きだっていっただろうが!!」 ジョセフ 「弁償だね、一億円頂こうか。」 DIO 「そんなんでいいのか?判った・・・だが 今は手持ちがないな・・・確かここら辺に 豪邸があったな、少し待ってれば調達してやる。」 ジョナサン 「そんな血に汚れたお金なんていらないよ!」 DIO 「我侭なやつめ、いいかお前らに為になることを 教えてやる、若い頃の苦労は買ってでもやれ と言う言葉だ。じゃあな、また会おう。」 承太郎 「もう会わなくてもいいぜ。」 DIO 「そうはいかん、俺は狼の役なんでな。 三時間後にお前らを襲いに行くからよろしく。」 狼は子ブタたちにそう(死の)宣言をすると 森の向こうへと帰って行きました。 さあ、驚いたのは子ブタたちです。 三人は慌てて話し合いをします。 ジョナサン 「三時間!?」 ジョセフ 「承太郎!急げ!」 承太郎 「無理に決まってんだろうが!! それに・・・あいつの攻撃がレンガの家ごときに たえられるとは到底思えないんだがよ。」 ジョセフ 「ま・・・まあね・・。レンガくらい粉々に しちゃうだろうし・・・。」 ジョナサン 「お話では狼を暖炉の火で撃退するって 書いてあったけど・・・彼、昔火達磨になった ことがあったらしいけど、すぐ復活しちゃったみたい。」 承太郎 「手のうちようがねーな・・・。」 ジョセフ 「はいはいはい!俺いいこと思いついた。 俺の知り合いに不動産している奴がいるんだよ。 そいつに家がないか紹介して貰おうかなって 思うんだけど・・・どう?」 承太郎 「・・・それしかねーな。」 ジョナサン 「なんか皆で努力して家を建てて、助け合うって 主旨からどんどん離れていくような・・・。」 ジョセフ 「結果オーライよ、家に住んで狼の魔の手から 逃れる、めでたしめでたし、これでいいじゃん。」 承太郎 「どうせ、DIOが出てきた辺りからまともな 話にはならねーんだ。ジョナ兄も諦めて折れろ。」 ジョナサン 「う・・・うん万歩譲ってそうするよ・・。」 ジョセフは渋るお兄ちゃんと、急かす弟を連れて 不動産屋へ行きます。 そしてそこで運よくいいお家を見つけました。 三人は早速そのおうちへ向かいます。 ジョナサン 「え・・・これ家・・・?」 承太郎 「まるで城・・・だな・・、よく金を工面できたな。」 ジョセフ 「そこは俺の力量よ、ここ曰くつき物件なんだって。 昔大量殺人があったんだと、でも今はもう 綺麗に片付けられているから大丈夫だってさ。」 ジョナサン 「大丈夫なのかい?その・・夜な夜な叫び声が 聞こえたりとか・・・ポルスターガイストとか・・。」 ジョセフ 「大丈夫、承太郎がいるから。」 承太郎 「はあ!?」 ジョセフ 「お前霊見えるんだろ?説得してくれ。」 承太郎 「重ね重ねいうが、無理に 決まってんだろ!! 確かに霊はうっすら見えたりするが 霊と交信なんてしたことがねーんだよ!!」 ジョセフ 「頑張れ!やれば出来る!俺は協力は惜しまないぜ!」 承太郎 「バカヤロウ!!くっ・・バカ兄を信じて ほいほいついていくんじゃなかったぜ・・・。」 ジョナサン 「ねえもう三時間たっちゃうよ?DIOはいま 狼なんだろう?彼らの嗅覚は凄まじいから もたもたしていると所在がばれるよ?」 承太郎 「背に腹はかえられないか・・・、しかたねー・・。 おい、バカ兄、なんかあったら最初の生贄には オメーを捧げてやるからな・・・。」 ジョセフ 「なんかあったらね、ま・・多分何も出ないと おもうけどね。」 とにかくこのまま外にいると狼に捕まってしまいます。 三人は力を合わせて重い扉を開きます。 その中はとても広く、そしてとても真っ暗でした。 ジョナサン 「まっくらだね・・・。」 承太郎 「で・・・?火種は?」 ジョセフ 「あ、忘れた、ま・・・探そうよ。」 承太郎 「こんな真っ暗な中どうやって探せと? 松明なんか持ってきてから探索した方がよくねーか? つー訳で一反引き返すぞ。」 ??? 「ここは火気厳禁だぞ。」 ジョセフ 「あ、そう・・・て・・・あれ?」 ジョセフが何かに気付いたと同時に、 後ろの扉が閉まります。 同時にガチャリと何かが締まる音が聞こえて 三人は慌てて後ろを振り返りました。 ジョナサン 「もう来たの!?」 DIO 「三時間後会いに行くって言っただろ? 予定時間に遅れるのはマナー違反だぞ。」 承太郎 「空気読めよ!何のために俺達が ここに来たと思ってるんだ!てめーから 逃れるためだぞ!!」 ジョセフ 「そ・・・そんなことより逃げないと!!」 DIO 「無駄だ扉は閉めた、手探りで開けるにしろ その間に俺が捕まえるだろうな。」 ジョセフ 「えーーー!ちゃんと物語にそってくれよ! あんたは俺達に撃退される運命なんだぞ?」 DIO 「お前らが不動産なんぞに頼ったときから 話はもう違ってきている、今更なんだ。」 ジョセフ 「はい、その通りで・・・。」 ジョナサン 「待って、二人とも諦めないで! 三人で力を合わせればDIOの一人くらい 何とか切る抜ける事ができるかも!」 DIO 「ジョナサン・・そう言うことはでかい声で 相談する事ではないと思うのだが・・・。 だが無理だ、本当は俺一人でお前らを 食ってやろうかと思ったが、他の二人が 抜け駆けは許さんと煩くてな・・・。 例の二人もここにいるから多分それは 不可能に近いぞ。」 ジョセフ 「ギャーース!ハードモードから一気に ナイトメアモードになった!!」 承太郎 「食うって・・・勿論・・。」 DIO 「「性的に」に決まっているだろう? 俺達は吸血鬼であり今は狼ではあるが 人肉を好んで食らうゾンビではない。」 承太郎 「かまわねーから食い殺してくれ! その方がマシだ!!」 DIO 「可愛そうだから、そんなことは出来ん。」 承太郎 「そっちの方が俺達にとって百倍可愛そうなんだよ!」 ジョナサン 「絶対逃げ切ってやる!」 DIO 「その意気だ、だが俺達はこんな闇でも はっきり見える、死ぬ気で逃げ隠れしないと すぐ捕まるぞ。さぁ・・綺麗な体で生き残れるのは 誰かな、まあ無理だと思うがな。 あ、そうそう、ジョナサンには弟(ディオ) ジョセフにはカーズ、承太郎には俺だが 俺は他の二人とは違い、ジョナサンでもジョセフでも 捕まえ次第「食う」からな、それが事後だろうが なんだろうが関係ない。それと一回食われたからって 安心もしないほうがいいぞ、この城にいる間は お前らはずっと俺達の大人の玩具だ。」 ジョセフ 「承太郎ばっかりずりィ!!」 承太郎 「何がずるいだ!おれにとっちゃ誰に何回 犯られようが同じことなんだよ!」 ジョナサン 「DIO!!鬼っ!この人でなし!」 DIO 「うむ、狼だし吸血鬼だからな、それは否定しない。 さあ、早く逃げろ十秒だけ待ってやる。 因みにここの城の窓はずべて鉄格子で塞がれてる。 窓を割って飛び出すのは不可能だ、はい解散解散。」 ジョセフ 「この城から解散させてっ!!」 そして三匹の子豚たちは新しく見つけた 大きな立派なお城で三人(+三人)で暮らしましたとさ。 その後悲痛な叫び声や、誰かのすすり泣く声が 度々聞こえてきましたが、そのお話はまた今度。 お死まい ![]() |