さびしげな墓地に少年が金髪を風になびかせ目の前の墓地をきつく
睨んでいる。

「・・・クソ親父が・・・。今からお前の言うとおり
 ジョースター家に行ってやるよ。そして金を、人を
 自由に支配できるまで成り上がってやるよ。」

そうポツリと呟くと鼻を鳴らし、きびすを返す。
曇り空の下、光の全く差さない墓地は
薄気味悪さを一層引き立たせる。
枯れた木の枝がまるで生き物のようにわさわさと
風になびいている。

(薄気味悪い墓地だぜ、化け物が出そうだ。
 まあ、クソ親父にはお似合いな墓地だがな。)

自分はこれからジョースター家に行かなければならないし
いつまでもこんな湿気た場所にいるつもりはない。
もうすぐここに自分を連れに従者がやってくる。


その時背後から少年の肩を不意に何かに掴まれる。
従者が来たのかと思い少年は振返った。



{ジョナサン調教計画}


(これでいいか・・・。)

髪をたくし上げると朽ちたベンチに座り従者を待つ。
朽ちたベンチがギシギシと音を立てる。
さっき「俺」が一度座っていたベンチだ。
最も「さっきの俺」は「今の俺」と違って大分重さが
違うがな。

そう、何をかくそう俺はこの世界の俺ではない。
ちびの俺は今頃は元の「俺の世界へ」行ってもらっている。
そして俺が何故この世界にこれているのかというと
以前経験した不思議な体験(※少年ジョナサンとの出会い)
の後、色々と調べて時間を遡れる事に成功したからだ。

で、俺は何をしにここに来ているのかというと
この時間の実験の検証も兼ねて
ジョジョに出会い、共に住み、ついでに身も心も洗脳して
しまおうとわざわざ出向いたという事だ。
早い話、昔の俺と今の俺の立場をすりかえて貰った
ということになるだろう。

だが今の俺はどう見ても立派で美しい成人男性だ。
しかもこれからジョースター家に養子に入る俺の年齢は
この世界のジョジョと同い年という事になっている。

一見絶対無理に思える作戦と思うだろうがそこはそれ、
ワンチェンのつてで、呪術師を紹介され
周りには普通の子供に見えるという
怪しげな術をかけてもらう。

だがどうにも信じられないので試しに
酒場へ行ってみたら、「ガキは入るな」と怒られた。
不思議だが成功したようなので今回の作戦に踏み切ったのだ。

ただし、ジョジョだけには効かないという
お約束な設定になっているのでそこだけは
気をつけて欲しいといわれた。
何故か判らんが仕方ない。
ジョジョ一人だけなら問題ないだろう。
いや、そのほうが面白いだろうな。

何で俺がこんなにこんな事に拘るのかというと、
以前であった不思議な出来事で、どうしても
納得できない事が三つあったからだ。
一つは、最後までジョジョを犯せなかった事。
もう一つはそれを「未来の俺」とやらは
成し遂げてしまった事。
最後に一番納得が出来なかったのは
「未来の俺」にジョジョが懐いている事だった。

結局ジョジョは「俺たち」から逃げてしまったが
「未来の俺」はまた捕まえるからいいなどと
ほざいていたのを覚えている。
それと他にもなんか事実が色々と判明したような
気がしたが、なぜかそれだけは全然覚えていない。
↑(※百年後の世界とか、自分が勝った事とか
  ジョジョの体を貰った事等。)
まあ覚えてない位だからどうでもいいことなのだろうがな。

ともかく、奴はまたジョジョを再度捕まえて
自分好みに調教するつもりなのだろう。
そこだ、そこが気に食わん。
結局は未来の俺だからいいとか、そう言う問題ではない。
俺は俺でも、未来の俺と今の俺は別物だ。
この敗北感、何としてでも拭いたい。
俺だってジョジョの調教位できる。
だてに失敗を重ねてきたわけではない。
本当は俺の世界に連れて行きたかったのだが
今の俺たちの力ではそこまでは出来ないようだ。

ワンチェンの話ではここで何年過ごそうと
向こうでは一日しか経っていない事になるらしい。
どういう理由でか知らんがそれは助かる。
ただし、向こうにいる昔の俺の命が危なくなると
強制的にもとの世界へ戻されるらしい。
少し心配だがワンチェンもそうならないように
見張っているというし多分大丈夫だろう。

遠くから馬のいななきとひづめの音がする。
いよいよだ、待っていろジョジョ。
以前のようにもうお前を痛めつけたりしない。
それはそれはやさしーく、愛してやる。
体の隅から隅まで余すことなく愛してやる。
俺を見ただけで体が疼く様にするのが俺の最終目標だ。

もしかしたら今俺と対峙しているジョジョに心境の変化が
生まれてくるかもしれない。
そうなったら面白いじゃあないか。
そうならなくても、俺の気分がスッキリすればそれでいい。
結果的にただの自己満足で終わるかもしれないが
別に構わない。

馬車は俺の前で止まり従者が出て俺にお辞儀する。

「ディオ・ブランドー様ですね?
 ジョースター卿の命によりお迎えに上がりました。」

「はい。よろしくお願いします。」

俺は早々に乗り込むと、これからのことを
シュミレーション(脳内レ○プ含む)しながら
ジョースター邸へと向かっていった。




一日目 久しぶりのジョースター邸

懐かしいなこの館もこの庭も。
俺は馬車から庭へと降り立つ。
そう、俺は一日たりともここに来てからの
出来事を忘れていない。
確かジョジョはここで犬と遊んでいた。
そして俺に近づき握手を求める、だが昔の俺は
近づいてきた犬に蹴りを入れてジョジョに思い切り憎まれる。
思えばそこから色々と狂いだしていったんだ。
同じ失敗は二度とはしないぞジョジョ。
あ、因みに反省などは全くしていないぞ。

ジョジョは俺を見かけると走り寄って来る。
邪気のない笑顔で俺に近づいてくる。
この前会ったジョジョは今より年が少し上だったが
あどけなさは余り変わらない。
あの時は団子(※イギリスにはありません。)のような
感触だったが今はもう少し柔らかいんだろうな。
・・・・・、ヤバイ、また脳内レ○プしてしまった・・。
まあ俺も性交に関しては手練れだし、いい大人だし
イメージだけで勃たせるような無様なまねはしないがな。
ジョジョは俺に近づくと不審そうに顔を見上げる。
呪術師の言った通りだな・・俺が子供に見えないのだろう。
しかし俺の優しい態度に疑うのを悪いと思ったのか
何とか笑顔で、俺たちに近づいてきた犬の紹介をする。

うん、やっぱりこいつに「優しさ」は最良の手段だな。
最初から優しくしていれば全て上手くいったかも知れん。
だがそうなったら石仮面の事は触れずに終わってしまう
可能性が高くなるがな。

おっと・・・犬が近づいてきた。
困ったな・・・、今足の筋肉が勝手に
動きそうになってしまった。
いけない、いけない、スマイル、スマイル。
犬の癖に俺のスマイルを見れるなんて幸せものめ。
だが犬は俺の目を見るや否や
Uターンして逃げていってしまった。
やっぱり犬は犬だ、やつらに俺の良さが
判るわけはないのだな。

ジョジョはそれに申し訳なさそうに俺に謝り、いい訳をする。
別に構わないのに、いずれお前の体で慰めてもらうから。

俺はジョジョと共に館の中に入っていく。
そこには父親と、使用人たちが出迎えてくれる。
父親からジョジョの紹介をされ、ジョジョは俺と
握手を交わす。

力をかなり加減しなくてはジョジョの手は
潰れてしまう。
俺はやんわり握るがジョジョは思い切り握りこんできた。
奴流の情愛の握手だろうな、是非俺も強く握り返して
やりたいが、そう言うわけにはいかないんだよ。

それにしても、柔らかい手だな。
無論女ほどではないが・・・。
この手が俺の背中に回り、爪を立てる日が
いつくるのかが待ち遠しい。

俺がそんな妄想を掻き立てていると突然
ジョジョが悲鳴を上げる。
俺と握手を交わしている手を慌てて振りほどこうとする。
しまった、つい感情が入ってしまったようだ。
俺がとりあえず悪気がない事を伝えると
手を摩りながらもジョジョは笑いながら
許してくれる。
よし・・・ファーストコンタクトはまず成功だ。

さて・・・これから俺は部屋に案内され・・
ジョジョがカバンを持ってやろうとお節介を
やくんだったな・・・、以前の俺はそれに肘鉄で
答えてしまったが。 

うーん・・・この場合どうすればいいのだろう。
こいつのお節介を有難く受け入れるのがいいのだろうが
それではまだ物足りない気がする。
考えた末俺は、変わりにカバンを持ったジョジョを
運ぶ事にしてやった。
いきなりの事にいいよいいよと騒ぐジョジョ、
ふふ・・馬鹿なやつだな照れる事など何もないのに。

その後ジョジョは俺の部屋へ荷物を下ろすと
父親と共に下へ降りていってしまった。
ちっ・・・父親さえいなければキス位してやろうと
思っていたのにな・・・・。
まあ、急いては事を仕損じるというし・・・気長に
チャンスを待つか・・・。

そして飯時、ジョジョはうまそうに飯を食っている。
時折父親の咳払いで、自分の行儀の悪さに気づき
ショボンと肩を落とす。
それにしても金持ちのテーブルというのは
どうしてこうも間隔が長いのだ。
もし隣に座る事ができたら、優しく汚れた頬を
拭いてやり、更に一歩近づくことが出来るというのに。

ジョジョは俺をちらりと見つめ更にばつが悪そうにする。
俺の行儀がいいから引け目を感じているのだろう。
お前は知らないだろうが、俺も当初は苦労したんだぞ。
まるで高価な食い物を羨ましがるガキのように
高級レストランを覗き見したり
食事のマナーの本を、本屋の主人のはたき攻撃をかわしつつ
立ち読みして知識を叩き込み、紙の様に薄いハムを重ねて
ステーキ代わりしたり、水をスープ代わりにして
お行儀よく飲んでみたり・・。

・・・なんか悲しくなってきた。
お前のせいだぞ?後で覚えていろ。

さて・・飯も終わり待望のバスタイムだ。
勿論俺はジョジョと一緒に入ろうと思っている。
背中を流してくれないか?などといいながら・・・。
ジョジョのことだきっと断れまい。
そして俺もお返しに背中を流してやる。
いろんなところに手が滑る前提でな。

そういえばあの頃のあいつの下半身は
全然見たことがないな。
その時は興味などなかったから当然だ。
さーて・・・アンダーヘアーはどうなっているかな?
アソコはまだ剥けていないかな?だとしたら大チャンスだ。
この俺が優しくむいてやろうではないか。

ああ・・そういえばあいつ胸も弱いんだったな。
そこも気づかないふりして執拗に洗ってやるとするか。
そのせいで勃ってしまったら俺がそれの対処も・・・。
・・・おっといけない、つい自分を見失いそうになった。
この俺としたことが、まだまだ青いな、俺も。

俺がそんなことを考えていると都合よく
使用人がバスを勧めてくる。
俺がジョジョも一緒にと申し出るとなんと
ジョジョは飯前に入ってしまったといって来た。

あいつめ・・・よくも俺の愉しみを・・・。
まさか俺の思惑がバレたのではあるまいな・・。

結局モヤモヤしたまま俺は次の朝を迎えた。



数日後   懐かしのボクシング

朝ジョジョは朝食を終えると、友達と遊びに行くと
言い残し早々に一人で出て行ってしまった。
その時は俺もまだ飯が途中だったし、気を使ったのかも
しれないが、なんともツレない奴だ。

さて、なら俺も出かけるとしよう。
本当なら吸血鬼の俺は日中に出られる身分ではないのだが、
そこはそれ、呪術師に耐太陽光のまじないをかけてもらい
太陽の照りつける外にでても平気な体になったのだ。
だがそれが通用するのはなぜかこの世界だけらしいので
元の世界に戻ってきた時にそれを忘れて日中に
外にでないよう釘をさされる。
なにやら随分適当な感じがするがそうしろというなら
それに従うまでだ。

俺はそこ等辺の使用人にジョジョの居場所について
聞いて回る。
そしてある一人の使用人が、ジョースター卿には
内緒だという条件でそれを教えてくれる。
ジョジョはどうやらボクシングの試合にいったらしい。
成る程、父親の前ではおおっぴらにいえない訳だ。
確かあれには金もかかっていたしな、あの父親が
賭け事など許すはずがないからな。
俺を誘わなかったのも健全な遊びではないからだろう。

それにしても、ボクシングか・・・
懐かしいな・・あの時はジョジョを
ついボコにしてしまったんだっけな・・・。
ジョジョをへこます手段とはいえ
正直もう一度やりたいなどとは思わない。

第一あんなものは顔がどうなっても
気にしない奴がやるものだ。
だからお前は駄目だ、お前が自分の顔を
気にしなくても俺がお前の顔を気にするんだ。
よく考えてみろ、ペットでも愛人でも情人でも
性奴隷でも顔がいい奴の方がいいに決まっているだろう?
という訳で止めにいこう。
だが止めるといっても「そんなことは止めるんだ。」
などと青臭い事を言うつもりはない。
ちょっと恥ずかしい目に遭わせて二度とボクシングなど
参加できないようにしてやればいいんだ。
多分その後、仲間から孤立するハメになるだろうが
その時こそ俺が親身にしてやればいい。
なかなか優しいじゃないか、俺も。

教えられた場所に行くと辺りから歓声が聞こえる、
そして人だかりの中心に知った顔。
多分勝ち抜いたのだろうジョジョが誇らしげに
手をあげていた。

さーてと・・調子に乗っているお坊ちゃんを
一発でKOして差し上げるか。
そういえば顔に一発入れないといけないんだったかな。
頬や顎や鼻、目の周りは駄目だ、それならば・・・。
審判に金を渡し俺はグローブを手に嵌める。
ジョジョはそれを見て困惑しているがこいつの性格からして
途中で棄権する事はしないだろう。
案の定思い切り駆け寄ってきたので軽ーく腕を伸ばす。
当たり前だが腕のリーチは俺の方が長いからな。
俺は結局そのキュートな額に一発入れて見事にKOする。
簡単に見えるが頭蓋骨にひびが入らないように
手加減しなければならないのがとても難しかった。
そしていつまでも気絶しているジョジョを
俺はお姫様抱っこして家までつれて帰ることにする。
背後から「何だかお姫様みたい。」などと声が
聞こえてくる。

だとさ、ジョジョよ、気の毒に明日からお前は
お姫様扱いだ。
これでもうボクシングには参加できまい。
だがそれでいい、これで俺との距離がまた
一歩近づいたわけだ。

俺は館に戻り心配する使用人たちをなだめながら
ジョジョを介抱するため部屋へと連れて行く。

当たり前だが介抱するのは建前で、俺の本当の目的は
カイボウして隅から隅まで調べることだ。
あわよくば×××や○○○な事をしたいとも
おもっている。
誰かに見られても同性だし、怪我のチェックを
していたと言い張ればすむことだ。

さて・・・扉も閉めたし・・折角だから脱がすか。
俺はジョジョをベットに横たわらすと上半身を脱がす。
まだまだ胸筋とは言いがたいが
ふっくらと厚みのある胸が露になる。
相変わらず揉み応えがありそうで結構だ
・・さて・・下のほうはと・・・・。

次はズボンを脱がす、すると次はムチムチとした
白い太ももが露になる。
なんとも食欲をそそる足だな、うまそうだ、
そして最後に・・。

俺はパンツに手をかけると同時にドアの方を振り向く。
こういうときにかぎって邪魔が入ることがあるからな。
悲しきお約束という奴だ。
そうだ鍵でも閉めて置こう。
ガチャガチャと音を立てドアノブをまわす。
よし、鍵はかかった、これで万事上手くいく。

俺がちらりとベットの方をみると
ジョジョはまだ気絶したままだ。
・・・・このまま犯ってしまおうかな?
ちょっと溜まってきてるし・・・・。
反応がないのはつまらんが無意識に
喘いだりするかもしれない。

少し気持ちが昂ぶってきたようだ。
据え膳何とやらだな、早速頂くとするか・・・。

しかし次の瞬間俺の昂ぶりは一気に急降下する。
窓を叩く誰かの存在に気づいたからだ。
窓の外を見ると使用人らしき男が血相を変えて
窓を叩いていた。

この男め・・・・折角のところを。
カーテンを閉めておけばよかったな。
シカトを決め込むにせよ、その男と目が合って
しまったからにはばっくれることは到底無理だ。

しぶしぶ窓を開けると、使用人の分際で
ずかずかと入ってきてジョジョを心配そうに見つめる。
訳を聞くと、俺の介抱を怪しんで入ってきたと
言うわけでなく、ジョジョが倒れたと聞いて
慌てて入ってきたのだという。
俺は知らないがこの使用人はジョジョとよく
内緒でおしゃべりをして親しいのだという。
そして男は慌てて医者を呼ぶなどと言い出し
俺の制止も聞かず再び窓から飛び出していった。


・・・・・・。
据え膳はお預け・・というやつだな。
くそが・・・俺の昂ぶりをどうしてくれる。
ジョジョと親しいという間柄でなければ
殺しているところだぞ。


またも俺はモヤモヤしながら次の朝を迎える
羽目になった・・・。
・・・また今夜も脳内レイ○だけか・・・。



後編に続く



数日後  犬とジョナサン

俺がジョースター家の養子になってい何日かたつが
なぜかまだ風呂には一度も一緒に入れない。
これは一体どういうことなのだ。
勿論俺も黙って誘ってくれるのを待っているわけではない。
何度一緒に入ろうアピールしたか判らない。
だがジョジョがそのたびに強烈に嫌がるのだ。

断っておくがおれはいまだ奴に、セクハラまがいの事は
出来ないでいる。
だからそういった意味での警戒をされているわけではない。
優しく優しく接して、嫌われないように気を使っている。
ジョジョとて悪い気分はしないだろう。
最近は俺と気さくに話して笑顔を頻繁に見せている。
だがどうしても風呂だけは嫌がるのだ、いったい何故だ?
この前思い切って聞いてみた嫌がる理由を。

結局理由なんてごく簡単なものだった。
「恥ずかしいから」。
この頃の俺もそうだったかもしれないが今ジョジョは
思春期に足を突っ込んでいる状態で、微妙な年齢なのだ。
自我が強くなり、いっちょ前に羞恥心というものを強く
持つようになる、つい最近まで親兄弟と風呂に入っていたのに
ある日からぱったり一緒に入らなくなるアレだ。

強引に迫ると機嫌を損ね、相手を疎んじ距離を置くようになる。
くそ・・・なんとめんどくさい・・。
この俺がどんたけ欲望を我慢していると思っているんだ。
いい加減にせんとマジでレイプするぞこのくそガキめ。

はっ・・・いけないいけない、カッとしたらすべてが台無しだ。
昔の俺はすぐカッとしてよく失敗したではないか。
しかし・・・子供の姿としてこの世界に身を置くという設定は
少し考えが甘かったようだ・・。
性欲のはけ口がどこにもないのだ、無論女からは子供に
見られているので相手になどされない。
運よく見つけたとしても、子供が女を抱くなんて行為は
余りにも目立ちすぎる。
かといって同世代のメスガキに手を出してロリコン
みたいに思われるのは嫌だし・・・・。
そもそも俺はショタコンでもロリコンでもない。
ジョジョ自身に興味があるだけなのだからな。
それだけは誤解されないように付け足しておく。

とにかく仕方ないので最近自慰ばかりしている。
この俺が何故女に飢えているが相手がいない
モテない男のような真似をせねばならんのだ。

こうなったら薬でも使って寝たところを襲うか?
それとも目隠ししてどこか人気のない所に連れ込んで
チンピラの仕業に仕立てあげてやってしまおうか?
そろそろ俺の禁欲生活も限界が近づいてきた。

ふと窓から庭をのぞくとジョジョが
犬コロと戯れているのが目に入る。
ジョジョは庭の傍に流れている川の中へ
上半身裸になって犬コロと飛び込んではしゃぎまわっている。
全くのんきなものだ、人の気も知らないで。
俺は窓を閉め、ベットに寝転がり大きくため息をつく。

・・・・・・・。
下着をあの犬コロが引っ張って脱げたりせんかな・・。

よし見に行くか。
俺はさっそく庭へ下り立つと、大木の陰に隠れ
ジョジョたちの行動を見守った。

「ふーー面白かったね!ダニー!」

犬と一緒に体をぶるぶると震わせ水をはじくと
そのまま芝生へ寝転がる。
すると犬コロがジョジョの体をペロペロと舐め始める。
信頼の証からか、ジョジョの濡れた
体を乾かそうとしているのだろう。
ジョジョと言えばくすぐったそうに笑いをこらえている。

「うぷぷぷ・・・くすぐったいってば!
 いいよ!タオルがあるから!」

ぐいぐいと犬の頭を押し返してはいるが
上手く力が入らないようだ。
犬はそんなジョジョの気持ちなどお構いなしに
懸命にペロペロと舐めている。
ふとジョジョがびっくりして悲鳴を上げたので
何事があったのかと目を凝らして様子を伺う。

「だ・・だめ!そこはだめだよ!
 そ・・・その・・とってもくすぐったいんだ!」

そういって必死で胸を隠す。
・・・なるほどな・・乳首でも舐められたんだな。
ククク・・・やっぱりそこが弱点か・・。

犬と言えば首を傾げジョジョの手をその長い鼻づらで
押しのけ何とか何とか舐めようとぐいぐいと伸し掛かる。
よし、頑張れ!犬コロ!今だけは応援してやろう。

「だ・・・だめだったら。だめっ!!」

とうとうジョジョは耐えられなくなったのか
裸足のまま辺りを逃げ回る。
一方の犬は、そんなジョジョを見て遊んでくれていると
勘違いしているのか喜んで追い掛け回す。

だがジョジョもただ逃げ回っているのではなく
タオルで体を拭きながら逃げ回っているので
いつしか上半身は乾き、向かってくる犬に逆タックルを
仕掛け芝生の上に仲良く転がりこむ。

犬はフンフンと匂いを嗅ぐ仕草をしてジョジョの体を
見渡すと、もう自分の役目は終わったとばかりに
おとなしくジョジョの傍らに座る

「へへへ、残念でした!うーん・・やっぱり下半身が
 濡れていると気持ち悪いや・・・。」

ジョジョは犬の頭を撫でくると、辺りをきょろきょろ見回し
自分の腰にタオルを巻き付け、下着を器用に脱いでいく。
ちっ・・・用心深いやつめ・・・。
ジョジョの太ももから滴り落ちる水滴を発見した
犬コロはすかさずタオルの中に鼻を突っ込み
ジョジョの大事な所を舐め始める。

「わあーーーー!!だめーーー!!そこはだめだったら!!」

ナイスだ!犬コロ!くそ・・・しかし木が邪魔でよく見えん!
そのイライラがつい力に反映してしまったのだろう。
大木は音を立てて崩れ落ちる。

「わーーー!!ディオ!!いたの!!・・あっ・・
 だ・・・だめだってば・・。」

俺に気を取られていたせいで犬に更に舐める隙を
与えてしまったようだ。
タオルはその拍子に取れ、あられもない姿が曝け出される。
しかし犬はそんなことお構いなしでジョジョの
局部を舐め上げる。

「ああっ!て・・・・も・・・もう!ダニーの馬鹿!!」

ジョジョは力の限り犬を押し返すと真っ赤な顔をして
裏窓から屋敷の中へ逃げ込んでしまった。

・・・・・やばいな・・・もう下半身が爆発しそうだ。

犬と言えば不思議そうに壁の向こうにいるであろうジョジョを
ずっと見つめていた。

夜ジョジョが夕食に顔を出さないとのことで
メイドがひそひそ執事と相談をしていた。
ふふ、今こそチャンスだな。

「俺に任せてくれませんか?」

にこやかに笑って提案すると、ふたりは是非と喜んで
俺にその役を一任してくれた。
そして今俺はジョジョの部屋の前にいる。
辺りはシンと静まり返っている、中からも外からも何も聞こえない。
ノブを回すと鍵がかかって動かないが
そんなことは先刻承知の俺は
ポケットから合いかぎを取り出しカチャカチャと音をたて
本人の許可なしにドアを開けた。

「わーーー!入らないで!!」

ジョジョがベットの上から抗議して
シーツを頭までかぶり俺を拒絶する。
俺はそんなジョジョもお構いなしにドアの鍵を閉め
そのシーツを思い切りはぎ取った。

「な・・・なにをするんだ!」

「ジョジョ!みんな心配しているんだぞ?
 なんでそんな拗ねているか判らないけど
 皆の為にも夕食に出るんだ!」

「食べたくない!!」

「理由は!?」

「そんなの別にどうでも・・。」

「よくなくない!いいかい?原因も判らずに
 拒否することが周りをどれだけ心配させる行為だと
 思っているんだい?きみだってお父様が
 食べたくないが原因は話さないって言ったら
 心配にならないかい?・・・君は多分犬にされたことを
 俺に見られて恥ずかしくてたまらないからここから
 出たくないんだろうけど、君が思っているほど
 俺は変に思っているわけではないんだよ?
 だって犬のすることに変な意味なんてないから・・・。」

ありきたりのくさい説教をすると今まで睨んでいた
ジョジョの顔がくしゃりとゆがむ。
やはり図星か、途端に言葉に詰まり
うめき声のようなものをあげる。
よし・・・責めた後は慰める、これは落としの基本だ。

「うう・・・・。」

「ダニーだっけ?可哀想に落ち込んでいたよ?
 僕が慰めておいたけど・・・。」

「え・・・。ぼ・・僕そんなつもりじゃ・・・。
 あ・・・謝ってくる!」

慌ててベットから乗り出そうとする体を
俺は優しく抑え嘘を言って落ち着かせる。

「大丈夫だよ、庭師さんが餌をあげていたけど
 喜んで食べていたから。」

「嫌われたかな・・・・僕・・。」

「大丈夫だよ、彼はそんな小さな犬じゃないだろう?
 ご飯食べてから謝っても遅くないよ?」

「う・・・うん・・・。」

だいたい今から行って、犬と戯れ始めたら
俺とする時間が無くなってしまうではないか。
俺は次の手を打つべくポケットから湿ったジョジョの
下着を取り出す。
これを見せればこいつはあの時の事を思い出さずに
いられないだろう。
そして体が勝手に興奮してくるだろう。

「あ・・そうだ・・・これ君の下着・・落ちていたから。
 本当は洗濯場に入れておいてあげようと思ったんだけど
 洗うか干すだけか判らなかったから・・・。」

「!!!あ・・・っ・・ありがと・・・。」

ジョジョはひったくるように俺から下着を奪うと
真っ赤な顔で小さく礼を言う。
多分思い出しているんだろう、犬との羞恥プレイを。
俺はジョジョの下半身を何気なく見つめる。
少しだけ股間のあたりが膨らんでいる気がする。

「ジョジョ・・・辛そうだね・・・?」

俺はジョジョのベットに腰かけ視線を落とす。
ジョジョも少し体を引きながらも
俺をベットから降ろそうとはしない。

「え・・・なにが・・・?」

「ここだよ・・・。隠さなくても判るよ?
 俺も男だから・・・。」

俺が股間を指さすとジョジョは真っ赤にして股間を隠す。
むきになっているのか興奮しているのかその瞳は涙目だ。

「え・・・!ち・・違うよこれはちが・・・。」

「大丈夫、俺が何とかしてあげる。そんな不安そうな
 顔をしなくっても大丈夫だってば・・・。
 俺が住んでいた下町では誰もが誰もやってもらってた
 ことなんだよ・・・?」

「え・・・そ・・・そうなの・・?」

そんなわけないだろ・・・。
しかし所詮は世間知らずのお坊ちゃまだ。
まんまと騙されて俺の侵入をこんなにも許可している。
俺はベットの上にジョジョを押し付け優しく囁いてやる。

「だから恥ずかしいことなんてないんだ。
 俺達から言わせれば何が恥ずかしいんだろうって思うね。」

「ど・・・どうすればいいの・・・?」

おどおどとした表情を見せるも覚悟は決まったのか
俺に何の抵抗も見せない。
俺はその勇気のご褒美とばかりにその額に優しくキスをする。

「俺に全部任せて?少し痛いかもしれないけど。
 大丈夫・・・俺を信じて・・・ね?
 時間の事なら気にしないで、一時間後には
 行くっていておいたから・・・。」

そして俺はようやくジョジョをこの手で犯すことに成功する。
ふふ・・・最初は何のかんの拒んでも
結局は快感の誘惑には弱い幼い体だ。
あっという間にのめり込み、俺たちは食後の後の約束もして
その夜は今までの分を取り戻すように夢中になって
ジョジョの体をむさぼった。
よし・・・これからだ、これからが楽しい調教生活の始まりだ。


・・・・・って普通になるはずだったのに!!


現実は厳しい、現実は甘くない、ガキの頃散々味わった。
現実はどうなったかというと、あの後俺が木をおってしまい
驚いたジョジョが壁に頭をぶつけ完全にピヨってしまっていた。
その騒ぎで庭師どもが駆け付け、ジョジョを部屋まで連れていく。
俺も折れた木の傍にいたので一応心配はされたが、
瑞々しい大木がなんで折れたのかが
奴らにとって永遠の謎になっただろう。
そのあと医者を呼びジョジョの部屋は関係者で満員御礼だ。
そしてようやく見舞いに行けるようになりジョジョの部屋へ
訪れると、犬と遊んでいたことは覚えているが
詳しい内容まで覚えてないというお約束な展開になっていた。

しかも犬の話で一人で盛り上がり、俺が犬が苦手という事を
正直に伝えると、レクチャー付きで犬の良さを勝手に
教えてくれる。

「でね?犬って面白いんだ!昔、僕ダニーによく大好き抱っこ
 されたんだよ?今は大人になっちゃったのか
 あまりやってくれなくなっちゃったけど。」

「大好き抱っこ?」

「うん、父さんが教えてくれた。ダニーが僕に
 伸し掛かってこうやって腰を振るの。」

そういってジョナサンが俺に抱きつき腰を動かす。
・・・・・・。
相手は子供だからそう教えるしかなかったんだろうな。
マウンティングだな・・・そりゃ・・。

てゆうか・・・・・
 

俺がお前にやりたいんだよ!そういうことを!


くそが・・・次回は絶対にやる!
手段は問わん!それまでせいぜい無邪気に笑っているがいい。
俺はいつまでも終わらないジョジョの犬講義を聞きながら
どす黒い欲望を腹の中にためていった。

数日後  風呂への野望
それにしても俺はいつになったら
こいつと触れ合える日が来るのだ。
最近はジョジョも俺にだきついてくれる
時があるが、俺は別に兄弟のような
関係を築きたい訳ではない。
俺は裸のお前に抱きついてほしいんだ。
こんだけ長い時間お前といるのに
お前の全裸も間近でみれないなんて、
慌てる乞食は貰いが少ないとは言うが
俺にはどうしても
焦りたくなる理由がある。

そう、それはやがて訪れる強力な
ライバルの存在だ。
あの女と仲良くなってしまったら
ジョジョの心はますます離れていく。
ジョジョの事だ、だからと言って
俺との友情をないがしろにするような
ことはしないだろうが、
そのうちエリナと自分の事をベラベラ
自慢してくるに違いない。
それには我慢ならない、他人の
のろけ話程つまらんもんはない。
しかも恋敵との恋愛話など、俺の
くそ親父の話を聞くのと
同じ位不快だろう。

無論エリナからジョジョを遠のければ
一番手っ取り早いのだが
エリナに嫌がらせするのは
一番タブーだ。
ジョナサンを激怒させる原因を
作ってしまうからな。
だからこそジョジョの心をエリナより
先に奪ってしまいたいのだ。
それには肉体関係を作ってしまうのが
一番だ。しかし、強姦せずに肉体関係を
作るのは難しい。
女なら簡単に落とせるのだが、
相手は男でしかもガチガチの石頭。
もっと簡単だと思っていたが、
同性を落とすというのは
なかなか難しいものだな・・・。

こんなことを考えているうちに
もう時刻は夕方だ。
そう、ジョジョにとっては風呂の時間。
アイツが入浴する時間帯はすでに
調査済みだ。
実は知らないふりしてジョジョの
入浴中に入ろうとしたことがあるが
生意気に見張りなど立てやがって
入浴中には誰も入らせようとはしない。
何故だ!女かお前は!それとも誰かと
寝てキスマークでも
一杯つけているというのか!

隠されるとますます見たくなる
人間の心理という奴を
お前は理解していないようだな、
まあ俺は人間を止めたが。

ふん・・・だがな、失敗すればするほど
コツが分かってくるんだ。
俺はようやくジョジョと風呂に入る
きっかけを思いついた。
そう、それは奴の「情け」にすがること。
作り話を作って、可哀想だから・・
とアイツに思わせればいいんだ。
因みに作り話の内容はこうだ。

昔、ジョジョに似た親友と良く風呂に
入っていたが、親友は病気で突然
死んでしまって、それ以来誰とも
一緒に風呂に入れなくて寂しい
思いをしている。
君を見てると親友を思い出す・・
一緒に入ってくれたら嬉しい・・
などというお約束満載のものだ。
それに加えて俺の素晴らしい演技力を
プラスすればいけるはず。
思い立ったが吉日だ、早速俺は
行動に移す。
ほら・・・ジョジョの奴すっかり
信じ込んでる。
何の疑いもなく俺と風呂に入る約束
(という名の契約)を
交わすことに成功した。

本当にお人好しめ、だがそこがいい。

俺が浴場に足を踏み入れると
そこにはまだ誰もいない。
事前に俺がジョジョに
人払いをしてくれと頼んだからな。
今からやましい事をするんだ、
人がいては邪魔だろう?

数分後、ジョジョはいっちょ前に
下半身を隠しながら入ってくる。
そして目の前の俺を食い入るように
見つめる。
ああ、これが好意のまなざしであれば
どれだけいいだろう。
多分ジョジョと俺との体格差に驚きを
隠せずにいるのだろう。
ジョジョも年の割にはしっかりした
体つきだが、当然大人の俺の方が
ムキムキだからな、勿論あそこの
サイズなんか比べようがないだろう。
因みに俺は隠していない、
いざとなったら素早く使用するために。

「ジョジョ・・・待ってたよ。」

「え?あ・・・う・・うん。
 待たせてごめん。」

これが行為を始める手前の
セリフであればどんなにいい事か・・。
ジョジョは愛想笑いを浮かべながら
俺の隣に座る。
そしてチラチラと俺を意識しながら、
スポンジに石鹸を塗りたくっていく。
俺はそんなジョジョの視線に
気づかないふりをしながら
スポンジに石鹸を塗りたくる。

ジョジョは最初は腕、そして首、
そして次はふっくらとした胸に
スポンジを滑らせていく。おっと、
そこまでだ、そこからは俺の出番だ。
俺は素早くジョジョの背後に移動すると
からだを洗うその手を止める。
当然ジョジョは驚いて背後の俺を
見つめる。
俺がにっこり笑いながら「体の
洗いっこをしよう。」などと
提案をもちかけてみる。ジョジョは
一回は断るが俺が寂しそうな顔をすると
悪いと思ったのか、俺の提案を飲んだ。

よし、まず俺が先方だ。俺はスポンジを
放り投げじかに手に石鹸をつけていく。
まずは一番つまらない背中を流していく。
予期してない感触にジョジョは
くすぐったそうに身をよじる。

「ふふ・・・くすぐったいよ!
 な・・何で素手で洗うの?」

「その方が細部まできれいに
 洗えるからさ。さ、腕をあげて。」

そう言うと俺はわきの下を洗う。
別にわきの下には興味はないが
ものには順序と言うものがあるからな。
これもジョジョにとってはた
まらない様だ、必死に笑いを堪えている。
次に肩、首、ここもやっぱり
くすぐったいようで、手でこすらせる
たびに体に力を入れるジョジョ。
ひとしきり笑い終わったとこを見払って
俺はジョジョに本題を持ちかける。

「ジョジョって厚い胸しているね。
 その歳で立派だよ。」

「え?そ・・・そう?でも君の方が
 厚いみたい・・・。」

逞しさを褒めて貰ってジョジョも
まんざらではなさそうだ。
お世辞返しで俺の胸の事も褒めて
くれるが、それはただの真実なので
特に何も思わないし嬉しくない。
そんな事よりおれの頭の中は
やましい事で一杯だからな。

「俺の胸はどうでもいいんだ。
 俺は君の胸を褒めているんだから。
 このムチムチツルツルとした・・
 ふーーー・・(←※自分を
 鎮めている。)
 いや・・失礼。ところでジョジョ、
 胸ってマッサージすれば
 マッサージするほどたくましく
 なるって知ってた?」

「う・・ううん?そうなの・・・?」

「俺の胸もマッサージしてこんなに
 厚くなったんだ。君もやってみない?」

「ほ・・ほんと?やり方教えて!」

案の定食いついて来ると思った。
しかしそれはお前がやるのではなく
俺がやるんだ。俺はにっこり笑うと
再び手に石鹸を塗りたくる。

「自分でやってもダメなんだ。
「刺激」を感じないから。
 俺も友達にやって貰ってその刺激に
 耐えてここまでなったんだ。」

「え・・・・?痛いの?」

「全然。でも・・人によっては
 くすぐったいって人や
 変になるからダメって人もいる。」

そう言われてジョジョは少し
考え込んでいるようだ。
「変になる」というワードに
躊躇しているのだろう。
よし、諦めさせる前に止めの一言でも
言ってやるか。

「無理しなくていいよ。君は根性
 ありそうだからと思って
 提案したんだけど・・・。
 ・・あ・・誤解しないでね?
 俺は別に君が根性がないと思ってる
 訳じゃ・・・・。」

「出来るよ!!やって!・・そ・・
 その君が良ければ!」

やっぱりな・・・ムキになると思ったぞ。
負けず嫌い乙・・・・。いや、
ビバ!負けず嫌いとでも
言っておこうか・・・。

「途中で止められないけど、
 本当にいい?」

「勿論さ!途中で止めないで!」

「約束したよ・・・?」

ククク・・・悪魔の契約を交わしたな?
ジョジョ・・・。
俺は石鹸を塗りたくると両脇から
手を伸ばしジョジョの胸をゆっくりと
揉みほぐす。
くすぐったいのか感じているのか
分からないがジョジョは必死で目を瞑り、
刺激に耐えている。

「平気・・・?ジョジョ。」

「平気!!く・・くすぐったい
 けどっ・・・!」

そう言いながら両太ももに力を入れる
ジョジョを見て俺は確信する。これは
感じて勃ち始めた自身を隠すために
力を入れているのだと。足を開いた
ままだと見えてしまうからな。
ま、今は知らんぷりしてやろう。

「んんんっ!!」

胸を揉むたびに嬌声を堪えるジョジョに
萌えながら次いでに乳首を挟んだり
引っかいたりしてやると
ジョジョの体が魚のように跳ねる。

「わわっ!!あの・・・っ。」

「どうかした?」

「あの・・・乳首の所に指が当たった
 から・・び・・びっくりして・・。」

「ああ、そうか。でもそこも
 ひっくるめて刺激だから。
 我慢してもらうほかないね。」

そう言った時のジョジョの顔は今まで
見た顔の中でも一番の傑作で、
カメラでも持ってくれば良かったと
後悔するほどだ。それでもさすが
ジョジョだ。
足をばたつかせながらも身じろ気を
しながらも、顔を真っ赤にしながらも
何とか快感に耐えきった。
もっと苛めてやろうかと思ったが、
俺も下半身がそろそろ盛り上がって
きたのでこの辺で終わりにする。

「はーはーー・・・死ぬかと思った。
 くすぐったくて・・。」

まるで熱い風呂に入ったのかと思う
ほどに顔を赤くして呼吸を荒げる。
くすぐったい・・・な。はいはい、
そうだな、言い訳乙。

「ふふふ・・よく耐えきったね。
 流石ジョジョ、そこら辺の人とは
 根性が違うよ。普通ならみんな
 我慢できなくてやめるのに。」

「・・・へへ・・・
 胸筋アップするかな?」

「もちろんさ、それだけは保証するよ。」

実際成人になったお前の胸は
大きいからな。あ、ついでに尻もな。
さて・・・胸いじりは終わった・・・
次は股間・・・と言いたい所だが、
俺の息子が早く穴に入りたいと煩くてな。
だがさすがに今度は場所が場所だ、
容易に入れさせてくれる訳がない。
しかし先ほどの様にジョジョの強く
なりたい願望と負けず嫌いの部分を
くすぐればきっとうまく行くはずだ。

「ジョジョ・・・人体にはツボが
 あるって聞いたことがあるかい?」

「ツボ?廊下とかに置いてある?」

「あははは。(くだらん。)
 そのツボじゃなくて
 急所みたいなものなんだけど。
 聞いたことない?
 東洋の医学なんだけど・・・・。」

「うーーーん・・・あ!わかった!
 どっかのお店で見たことがある。
 たしかカンポ―ヤクって薬を
 売ってる東洋のお店に貼ってある
 点々だらけの人体の絵!
 お父さんに聞いたらツボだって
 言ってた!そこを押すと
 病気は治るし色々と奇跡が起こるん
 だって。」

点々だらけの人体か、稚雑な言い方だが
確かにツボの人体図の事を言ってる様だ。
しかし分かっているのなら都合がいい。
俺はジョジョに小さな声で耳打ちをする。

「その通りだよ、よく知ってるね、 じゃ・・・パワーアップのツボって
 知ってる?」

「え?そんなのあるの?」

「あるよ、これは秘術中の秘術でね、
 その道のプロでも
 知っている人はわずかだって
 言うんだ・・・。
 実は僕・・・知ってるんだよね、
 そのツボ・・・・。
 知り合いに中国の人がいてね・・・・
 その人に教わったんだ。」

パワーアップは知らないが中国人の
仲間がいるのは確かだ。
ジョジョは俺の言葉をすっかり
鵜呑みにして目を輝かせている。

「す・・すごいな・・・。」

「僕はジョジョに教えてあげたいけど
 さっきとは比べ物にならないくらいの
 刺激が待っているよ?あと・・・刺激
 する所もちょっと問題があるかな。
 まあ、僕はジョジョの根性なら
 いけると思うけど・・・。」

さっきとは比べ物にならないくらいの
刺激と聞いて
ジョジョはさすがに少しためらっている
ようだ。だが俺が「怖いかい?」と
煽ると案の定「怖くない!」と強がりを
言ってきた。
よし、その言葉忘れるなよ・・・?

俺はさっそくその方法を教えてやる。
それを聞いたジョジョの表情がみるみる
青ざめていく。尻の奥にあるツボを
何十回と刺激しなければ効果は
表れないと教えたんだ、
そりゃあ、顔を青くするだろうな。
ジョジョはきき間違いをしていないか
再度俺に質問する。

「えーーと・・・外部から穴の奥を
 刺激するって事?」

「いや、中からだよ。」

「棒かなんかを入れて・・・?」

「棒じゃだめだよ。ツボって言うのは
 指で押すんだ。
 無機質なもので押しても効果ないよ。」

「でも・・・僕の指じゃ奥に届かないし・・・。」

その・・・と、言いよどむジョジョの
視線の先には俺の指がある。確かに俺の
指はジョジョより長いが
指なんて使う気は毛頭ない、俺が
使いたいのは俺の下半身についている
立派なモノだ。どうやらこの話は
なしになりそうだと、安心したような、
少し残念なようなジョジョを
覗き込み俺はにっこりと笑う。

「確かに俺の指じゃ少し足りないな。
 でも安心して君の奥まで届くものを
 俺は持ってるんだ。」

「え?それなに?」

「ふふふ、秘密だよ。でもそれは
 決して鋭利なものじゃないから
 大丈夫だよ。ただ・・お尻に入れた
 時の圧迫感とか・・
 内壁を無理に広げるときにおこる
 痛みとか少しあるかもしれないけど
 多少の刺激は仕方ないよね・・・?
 覚悟が出来ないって言うのなら
 無理強いはしないけど・・・。 」

わざと煽る様に言うとジョジョも
カチンときたらしい。
口をぎゅっと結んで「お願い!」と
頼んできた。
ククク・・・待っていたぞ、その言葉。
俺は念入りに自分の反りあがったものに
石鹸をつけると
ジョジョの秘部にあてがう。その途端に
ジョジョの秘部がぎゅっとすぼまる。
ついに・・・ついにやったぞ・・・。
ジョジョよ・・・お前の初バージン
俺が頂いた。
おっと、その前にタオルで口を
あてがわないと・・・。
悲鳴を聞きつけて召使共が
やってくるかもしれない。
俺はジョジョに理由を話しタオルを口に
あてがわせる。
ジョジョも流石に悲鳴を聞かれると
みっともないと思ったのか
黙って俺の指示に従う。
そしてお待ちかね念願の挿入タイムだ。
俺はジョジョの腰を掴み、猛ったモノを
一気に埋め込んだ。

「ンンンーーー!!!!」

くぐもった悲鳴があたりに響く。
俺の太いのを一気にくわえ込んだん
だからな。
狭い内壁が悲鳴を上げるのも無理はない。
それにしても・・ああ・・・最高に
イイって奴だ・・・。
ついうっとりしてしまいそうな俺とは
対照的に震えながら必死で呼吸を続ける
ジョジョを俺は耳元で励ます。

「大丈夫?これから刺激していくけど
 痛い?苦しい?でも安心して、
 苦しいのは最初だけだよ。
 注射と同じさ。」

「フ―フー!ウゥ・・・。」

震えながらタオルをくわえ必死に
コクコクと頷くジョジョ。
フフフ、いい子だ、じきに快感に
変えてやるから待っていろ。
最初はゆっくりと徐々にスピードを
あげていこう・・ジョジョな
だけに。(死)
最初は苦しんでいたジョジョの声も
次第に喘ぎ声に変わっていく。
そしてとうとう今の状況も忘れて
その口からタオルをはなす。

「あう・・・ディ・・ディオ!!
 変だよ体が変だよォ!」

石鹸の勢いもあってか面白いように
挿入のスピードが上がる。
ぐちゅぐちゅと音を立てて次第に
俺のモノもはちきれんばかりに膨らみを
増していく。
ああ、もうイキそうだ、かくいう
ジョジョは自分では気付いていないのだ
ろうが何度も吐精をしてしまっている
ようだ。

「あ・・・!!だめ!!変になるよ!!
 変になるよ!!!」

涙声で訴えるジョジョを無視し
俺は腰を打ち付ける
スピードを速め、そしてジョジョの中に
熱いものをぶちまける。
それにつられてジョジョ自身からも
熱いものを宙に放つ。

「ああっ!!なんか入ってきたよォ!!
 こ・・これ・・・なにっ・・!」

「痛くなくなる薬さ、それが証拠に
 痛くないだろう?」

「うっ・・はァ・・・はァ・・
 う・・・うん・・ッ!」

もはや何がなんて聞く余裕すら
ないのだろう。とにかくこれで
終わったと勘違いしたジョジョは
必死で頷きながら尻から
俺のモノを抜こうと腰を上げる。
もう終わらせたいようだが俺がそれを
承諾すると思っているのか?まだだ、
俺が満足するまで何度でも繰り返しだ。
俺は尻からもう少しで抜けると言う所で
いきなりジョジョの腰を掴み
再度深くまでモノを沈める。

「ひ・・・!!ぁああああ!!」

「しっ・・・誰か来ちゃうよ?」

「ひうっ・・ご・・ごめ・・・
 だ・・・だって。
 も・・もう終わりかと・・・。」

泣きそうな顔で俺に抗議する。
ああ・・お前はなんて良い顔を
するんだ。止められなくなるだろうが。

「さっきも言ったけどこれを
 数百回やらなきゃダメなんだよ。」

「数十回って言わなかった!?
 あっ・・!や・・やめ!!
 ひいッ・・!!」

ジョジョの指摘を無視し俺は再度
激しく挿入を繰り返す。
ふん、くだらない事を覚えてやがって。
ま、確かに数十回と言ったな。
悪いな、あれは嘘だ。
それにしても本当にいい気持ちだ。
ジョジョの悲鳴と喘ぎのBGMが、
更に俺に一層快感を与える。うむ・・
一晩中こうしていたいくらいだ。
もっともそんなことをしたら
ジョジョは死んでしまうが・・・。

それから「もうやだ、もうダメ、
もう終わりにして。」などという
懇願が聞こえた気がするが、俺は欲望の
ままに腰を動かしジョジョの中を
何度も熱い精で満たした。
ふう、お陰で俺も満たされたぞ
ジョジョ・・・。
勿論「今日は」だが・・・。
ま、懲りずに毎日毎日やっていこうな。
お前が俺におねだりするようになるまで。

「ディオ・・・ディオ・・・!!」

ジョジョの必死な声が俺を求める。
フフ・・まだ足りないのか。
お前が望むならいくらでもして
やろうではないか・・。
しかしなんか変だ、お前は俺に
抱えられている筈なのに
何故後ろから声をかける?
声をした方を振り向くとジョジョが
青ざめながら俺を覗き込んでいる。
おかしいな、なぜお前は青ざめて
いるんだ?
さっきまで紅潮した頬と愛くるしい
泣き顔を・・・って・・ん?
俺は股間辺りに異変を感じ何気なく
視線を落とす。
そこには元気に起立をしてこれから来る
快感を待ち受ける俺の立派な一物が
曝け出されている。
そしてそれはべとべとに濡れている
筈なのにさらさらとして綺麗なままだ。

「た・・・大変だ・・ディオの股間が
 腫れちゃった!僕はただディオの
 背中を流していただけなのに!」

ジョジョは腫れあがった俺の股間を見て
慌てて人を呼びにいこうとする。
ちょっと待て!お前これを病気と勘違い
してるのか?

「待て!この間抜けが!」

「・・・え?」

「い・・いや・・どうしてそんなに
 慌てているんだい?
 これは生理現象だよ?君だって
 わかるだろ?」

「・・・生理現象?おしっこしたくなる
 とかそう言う事?」

ジョジョは首をひねり考え込む。
おい・・・まさかコイツ・・。

「え?君・・・朝勃ちとか・・
 しない?」

「なにそれ。」

まっすぐな瞳であっさり返されて
俺は閉口する。
・・・・・まさか・・・
精通していないのか・・?
今のジョジョは十二歳・・・。
もうそろそろ始まってもいい頃だ。
いやコイツの体だ、十歳からでも
始まっていそうなのにまだだと?
いや、そんな事よりなんで俺はこいつに
手を出せていないんだ?

「・・・ディオ大丈夫?さっきから
 話しかけても返事しないもんだから
 ・・・僕が勝手に背中洗っちゃった
 けど・・。」

肩越しからジョジョに話しかけられて
今の状況を把握する。
背中・・・?そう言えば俺の背中に
泡がついてるな。
どういう事か聞くと、俺に体の
洗いっこをしようと誘われたので
ジョジョはどっちの背中を先に洗うか
尋ねたそうだ。
そこからが奇妙なんだが、何回か
問いかけても俺が返事をしないので
僕が洗うねと言ってジョジョが洗って
くれたらしい。

つまりさっきの濃厚なプレイは妄想
・・・、ッてなんでだ!!
何故こんな大事な場面で俺はフリーズ
したんだ!ホットになってたのは
下半身だけというのか!
こんなことは今までなかったはずだぞ。
いや・・・
本当にそうなのか・・?ここに来てから
どうもことがうまく運ばない。
事もあろうにこのディオがだ。

「ディオ・・・お風呂はここまでにして
 寝た方がいいよ?
 なんか具合悪そう・・・・。」

ジョジョが心配して俺をいたわるが・・
お前・・・この(ビンビン)状態で
安らかに眠れると思うか?
しかし待てよ・・・折角コイツが
俺の具合を心配してくれてるんだ。
次のステップは添い寝
(という名のベットイン)だ。

「・・うん・・なんか最近調子が
 良くないみたいだ・・。
 ねえ・・・ジョジョ・・医者を
 呼ぶより君が傍にいてくれた方が
 気持ちが安らぐんだけど・・・。」

「そう言ってくれると嬉しいけど
 お医者に見て貰わなきゃダメだよ?」

優しさの中に垣間見える上から目線の
物言いに一瞬苛立ちを覚える。
・・お前誰にものを言っているんだ・・。
うっかり睨みそうになるもぐっと
こらえる。俺はこいつと同期という事に
なっているんだから仕方がない。
まてよ?俺は子供・・・、子供なら
甘えてみるのも一つの手だ。
俺は上目遣いで少し気弱めに
ジョジョにねだってみる。


「君が僕と添い寝してくれるなら
 お医者に見て貰うよ。」

「え?ほんと?・・・・
 う、うーん・・。わかった。」

何故戸惑う?まあいい、これでベットで
ジョジョと寝れる口実は作れたわけだ。
俺たちはさっと体を洗い流すと
夕飯を食べ(ジョジョがうるさいので)
自室へと戻る。ベットの中でジョジョを
待ちながら俺はこれからの事を考える
・・・のではなく・・・。

(おかしいな・・・どうしてこうも
 事が上手くいかない?
 一番納得できないのは風呂場での
 出来事だ。ジョジョは俺が一時的に
 無反応になってしまったと言ってたが、
 いくら俺が考え事(※妄想)に夢中に
 なっていたからとしても
 ジョジョの呼び声に気付かない
 ものだろうか?)

ひょっとしてガキの俺に何かあった
のだろうか。
いったん戻りたいが、方法が分からない。
過去の自分が死にそうになった時しか
俺は戻れないのだ。
もっと詳しく色々と調べて
おくのだったな。
まあいい・・・いや・・良くない。
これからジョジョとベットインという
最大のチャンスがやってくると言うのに
またフリーズしたら困る。
だからと言ってこれだけは阻止
しようがない。

ああ・・こんなに不安に駆られるのは
何年ぶりだろうか。
こんな気持ちのままで事に及ぶことが
できるのだろうか・・・。

・・・それにしても・・・遅い・・。
ちょっと待っててねと言いながら
なぜ二時間もかかるのだ。
女でもそんなにかからないぞ。
まさかそんな事ころっと忘れて眠った
なんてオチじゃないだろうな。
仕方ない、俺が奴の部屋に押し掛けるか。
ホントに寝ていたら、そのまま
レイ○してやるからな。
俺はため息を一つつくとのろのろと
ドアへ近づく。
そして手にノブを置こうとしたとき
いきなりドアが開かれる。
ドアを開けた相手は言わずもがな
ジョジョだ、
普通の奴はノックしてはいるからな。

ジョジョは何故か困惑した表情で
ちらちら廊下の様子を伺う。
手には何か本を持っているようだが、
俺を寝付かせるために持ってきたのでは
あるまいな。とにかく様子が
おかしいので一体ジョジョに
どうしたのかと聞くと、少し
青ざめた様子で俺に尋ねてきた。

「ディ・・・ディオずっとこの部屋に
 いたよね。」

「ああ(てゆーか二時間もな!)
 そうだね。一歩も出てないよ。」

「やっぱり・・・・。」

てっきり遅れた言い訳でもして
くるのかと思いきや会っていきなり
訳の分からない事を口走るなんて、
大丈夫かお前。
お前本当は寝ていたんじゃないのか?
寝て悪夢でも見て起きたついでに
俺の事を思い出したんじゃないのか?
ジョジョは慌てて扉を閉めると、
テンパりながら説明を始める。

「あ・・・あのね・・・僕がさっき
 見た現象をありのまま話すね。
 さ・・さっきディオが現れたんだけど
 ・・格好も雰囲気もなんか君と
 違うんだ。そしてね、そのディオが
 また会いに来るって言って・・・。
 何言ってるか分からないだろうけど
 僕も何が起こったかよくわから
 ないんだ・・・。」

確かに訳が分からない・・・と言いたい
所だが、残念なことに
その現象には心当たりがある!それは
多分奴だ、未来の俺だ!!
何故来るんだ!こんな時にこんな時代に
こんな場所に!
そこまで俺にいい思いをさせたくない
のか!俺の苦虫を噛み潰したような
表情に、自分の見たことを
信じてくれたと確信したジョジョは
持っていた本を俺に差し出す。

「ディオ、これ知ってる?ドッペル
 ゲンガーって言って
 生きているうちにもう一人の自分と
 会うと良くないことが起きるって
 話なんだ!多分これだよ!
 さっきのもう一人の君は!でも
 大丈夫!ディオが自分に会わなければ
 いいんだから!」

ドッペルゲンガーか・・・。
全然違うが確かに会うと自分に良くない
ことが起きるのは間違ってない。
因みにドッペルゲンガーは一度
出てしまうと対処法がないらしい。
悔しい事にそれについても間違って
いない。俺がずっと考え込んでいると、
本を読んでいたジョジョがいきなり
素っ頓狂な声をあげる。

「あれーー?この本にはドッペル
 ゲンガーは喋らないって
 書いてある・・・。確かにさっきの
 ディオは喋ったのに・・。」

「・・・は・・!そうだそれだ!
 ねえ、ジョジョ、そいつは
 他に何も言わなかった?」

「ううん。また会いに来るって
 一言だけ・・・。」

会いに来る・・・いつだろう、
メチャクチャ気になるんだが・・。
俺が不安そうにドアに視線を向けると
ジョジョが俺を勇気づける
かのように手をぎゅっと握る。

「怖い?大丈夫!来たら追っ払って
 やろうよ!僕さっき十字架とか
 聖水とかニンニクとか持って
 きたから!」

そう言ってどこに隠していたのか
ジョジョは床にそれらを並べ始める。
全部対吸血鬼用のものだな・・・。
確かに俺も奴も吸血鬼だ、しかし悪いが
ジョジョよ・・
俺達にはそれのどれも効かないんだよ。

しかしそれらを物色して勝ち誇った気で
いるジョジョがなんかかわいく思えて
きて言うのがはばかれる。
勿論それが俺を守る為の行為であるから
可愛く思う訳で
それがなければただ馬鹿な奴だと
思うだけだが。

その時急に部屋中のランプが切れ、
ドアノブを回す嫌な音が聞こえる。

「こいっ!ドッペルゲンガー!!」

あまりにお約束な展開にジョジョも
奴が来たと確信したのだろう。
ニンニクだの聖水などを抱えて
ドアの真正面で受けて立つ。
勿論ジョジョになぞ任せられないので
俺はドアノブを押さえ、奴が開けるのを
阻止する。力だけなら俺だって
負ける気はしない。

「開けろ・・・。」

低く恐ろしい声がドアの外から響く。
間違いない俺の声だ。俺は小声で
ドアの向こうの俺に抗議する。

「(出ていけっ!何故俺の邪魔をする!
 違う次元のジョジョに会いに行けば
 いいだろう!?ここのジョジョは
 俺のモノだ!)」

「お前のものは俺のモノだ。」

「(その言葉そっくりお前に返すぞ!
 とにかくここの世界のジョジョは
 お前には会わせない!よそへ行け!
 よそへ!大体俺はジョジョと
 まだ何もできていないんだ!)」

俺の言葉を最後に長引きそうな問答は
いったん止まる。
しかし奴が諦めるはずがない。
次は何を言ってくるか、はたまた
行動を起こしてくるか。
かまえていると外にいる「俺」が
不思議そうに尋ねる。

「おかしいな・・・。」

「なにがだ・・・?」

「そもそもお前は本当に過去の
 俺なのか・・・?
 未来の俺ではなく・・・。」

「どういう事だ・・・・?」

「・・・時間移動できるのは俺が
 時間を操るスタンドを
 身につけることができてからだ。
 俺がそのスタンドを身につけたのは
 百年後の話だ。無論ジョジョとの
 戦いがすべて終わった後の百年後
 のことだ。」

スタンドとか意味が分からないが、
確かに今の俺はジョジョとの決着に
まだピリオドを打っていない。しかし
俺はここにいる、
時間をさかのぼる実験をしてようやく
成功したんだ。
だからこそここにいる、まさか・・
これが夢だとでも・・?
フン・・・馬鹿馬鹿しい。

「ディオーーー!!」

突然背後からジョジョの悲痛な叫びが
木霊する。
まさか、また新しい奴が違う所から
現れたというのか!?
ドアノブを抑えたまま後ろを振り向くが
別にさっきと何も変わっていない。
ジョジョは一体何を見て叫んで
いるんだ?再び前を向くとノブを
抑えている自分の手が透けている。
それどころか下半身も透け殆ど見えなく
なってしまっている。
ちょっと待て・・・これはどういう
ことだ!?
俺が驚きふためいていると、勝ち誇った
ような奴の声が聞こえる。

「やはり夢だったようだな・・・。」

「な・・・なんだと!!」

ガチャリと扉を開け、奴が入って来る。
慌てて奴に掴みかかろうにも腕の部分は
消えており何もできず立ち往生している
俺を横切り奴はジョジョに近づいていく。

「早く眠りから覚めた方がいいぞ?
 悪夢になる前に。」

「ど・・どういうことだ!!」

「俺はこれからジョジョと
 お前が出来なかったことをやる。
 自分以外の奴がジョジョと交わるのを
 見たければ止めないが・・・・。」

ジョジョは暗闇の中でもう一人の俺の
接近に気付かないのかおろおろしている。
そしてもう一人の俺がジョジョの耳元で
小さく囁く。

「ドッペルゲンガーはもう消える・・・
 一緒に寝よう。」

「ディ・・・ディオ?大丈夫なのかい?
 さっき透けていたように見えたけど。」

「アレがドッペルゲンガーだ。
 さ・・もう寝よう。
 今夜は冷える。二人で寝て体を
 温めあおう。」

いよいよ首だけになった俺に奴が
挑発するように笑う。
まて!騙されるなジョジョ!
体を温めるなんて言っているが、
奴はお前の体を・・・!!
そう叫びたかったが目の下まで完全に
消えかかっている俺に「言葉」など
かけられるわけがなかった。


「くゥ!!」

軽い頭痛と共に俺は目が覚める。そこは
誰もいない研究室。
床には魔法陣のようなものと
怪しげな本が数冊散乱している。
とにかくここには俺以外は誰もいない
ようなので外へ出てみる。
丁度廊下に部下が一人通りすがろうと
していたので呼び止める。

「おい、ワンチェンはどこだ。」

「ワン様ですか?あの方なら
 昨夜やってきたジョナサン一味を
 迎撃するために出かけてまだ
 戻っておりませんが。」

「ジョジョが来ただと?バカな事を
 言うな。俺がそれをしらないはずが
 ないだろう。もしそれが本当なら
 貴様らはそんな大事な事を俺に
 黙っていたという事になるが?」

ぎろりと睨むと部下は顔を青ざめながら
必死に言い訳を始める。
ゾンビなのに青ざめると言う表現も
変だが。

「し・・しかしディオ様が、
 何があろうとこの部屋に入るな
 俺を呼ぶなと言って昨夜から
 おこもりになっていましたので。」

「・・・・・・・・・。」

コイツの言う通り確かにそんなことを
言った気がするな。
まあいい・・ワンチェンを待つか。
そして夜、案の定ジョジョ一味に
一矢報いることもできず
ワンチェンが申し訳なさそうに
戻ってくる。
だが、俺は特にワンチェンには罰を
与えようと思わない。
特に気に入っているからとかではなく
どうせ負けるのは目に見えていたし、
未来の俺から
「ワンチェンだけは殺さない方がいい、
アレは最後で役に立つ」
とアドバイスを受けていたからだ。

「ディ・・ディオ様・・・申し訳
 ありません。奴ら着々と力をつけて
 いってるようで・・・。」

「フン・・構わん、それより聞きたい
 ことがある。俺がこの部屋に閉じ
 こもった切り出てこなかったのは
 勿論お前も知ってるよな。」

「勿論です。ディオ様が私共を
 呼びつけて
 そう命令されましたから・・。」

「ならその時のやり取りを
 覚えているか?」

「ええ・・・まず・・・。」

ワンチェンの説明では、過去へ戻る
実験を今からするから誰もいれさせる
なと俺が命令をした。
とにかく邪魔をするなとの命令なので
俺の身が危なくなりそうな場合以外は
見張りをつけて誰もこの部屋に
訪れさせなかったというのだ。

次に俺はガキ(少年のディオ)が実際に
ここにやってきたかどうか聞いてみる。
しかし、これについてはワンチェンは
知らないと言う。
俺からじかにガキの事を頼まれたことは
分っているが、子供姿の俺を
ワンチェン自体は見ていないと言う。

万が一部下のゾンビ共が食べようと
したらまずいので
子供を見ても絶対に襲わないで保護
するように命令だけは出していたようだ。
そんな中、部下を連れて敵を迎撃
しなければならない火急の用事が
出来たので屋敷の事は全て部下に
任せていたらしい。

・・・・・・・・結局は
分からずじまいか。俺は壁にかけて
ある時計の針を再度確認するが、
間違いなく一日はたっているようだ。
時間がたっているという事は
夢を見ていただけの可能性が高い。

くそ・・俺は負けんぞ。
ジョジョと再び対峙する日まで
研究を諦めん・・・。

俺は自分が消えていく間際に
不敵に笑ったやつの顔を
思い浮かべ拳を握りしめた。




ところ変わって時代は戻り
ジョナサンとディオが共に暮らし始めて
八年の歳月がたったころ・・・。
夕方、部活帰りに土手に寝ころび
ながらディオとジョナサンが
昔話に花を咲かせていた。
(※暗黒歴史の過去は除く)

「ねえ、ジョジョ聞いてくれるかい?
 俺の初恋の人・・。」

「君の初恋・・・?へえ・・聞きたいな。
 聞いていいのかい?」

「引かないでくれるかい?」

「引くだなんて・・・。でも君の事だ
 謙遜して言ってるんだろ?
 きっと素敵な人なんだろうね・・・。」

因みにジョナサンは言わずもがな
初恋の人はエリナだ。
しかしディオとは因縁がある話なので
あえて切り出さずにいた。
そんなジョナサンの心情を知ってか
知らずかディオは目を瞑りながら
淡々と話し始める。

「変な話かもしれないけど笑わないで
 くれるかい?
 ・・・君に会う前の事だったかな。
 凄く奇妙な体験をしたんだ・・・。
 いや・・ひょっとしたら
 夢なのかもしれないけどね。ぼくが
 墓場に佇んでいると
 何者かに攫われて・・・化け物のいる
 城へ連れていかれたんだ。
 どこへ隠れていても化け物が追って
 きて・・僕をつかまえようとする。
 もうダメだと思った時に、若い男が
 現れて僕を助けてくれたんだ。」

「へえ・・・(って男・・?)」

「その若い男はゾンビ共の集中攻撃を
 浴びながら必死で僕を助けて
 くれたんだ。自分でもボロボロなのに
 僕に必死に「大丈夫かい?」って
 優しく声をかけてくれた。
 あの暖かい胸と優しい青い瞳・・
 今でも胸に焼き付いているよ。」

にわかに信じがたい話だが、ディオが
真剣に話しているのを見て、
ジョナサンはツッコミや質問したい
気持ちをあえて抑え、黙って彼の話に
耳を傾ける。
うんうんと頷きながらも、女性はいつ
出てくるんだろうと一生懸命に
相槌を打っているジョナサンの間近に
いつの間にかディオが迫っていた。

「ディ・・・ディオ!?」

「その人・・・今の君にそっくり
 なんだけど・・・。
 どうしてだろうね・・・。てゆうか
 まんまだよ・・。子供の頃の時の君は
 少し似てるなとは思ってたけど・・・。
 成長するにつれて彼の面影が
 強くなる・・・!」

うっとりとした目でディオは
ジョナサンを見つめる。
そう言えば最近のディオはジョナサンに
優しい。子供の頃はあんなにひどい
真似をしてくれたのに大人になって
くるにつれ、今までの事が嘘みたいに
別人のように優しくなってきているのだ。

「そ・・・そうなんだ。す・・
 素敵な話だね。」

とにかく彼の疑問に対し、返事を
しなくてはならないので
あたりさわりのない返事出で返す。
話の流れから行くと多分その男性が
ディオの初恋なのだろう。
触れてはいけない部分に触れて
しまったジョナサンはなるべくそれ以上
その話には触れずに、いかにして
自分の話を切り出すかここで話を
終わらせるか必死に思考を巡らせていた。

「・・・・・・。ふふ・・・、
 初恋の人は誰だか聞かないんだ。」

「え・・?う・・うん。き・・
 聞きたいけど後でとっておくよ。」

妖しいディオの微笑みにジョナサンも
ぎこちない微笑み返しで応える。
そんなジョナサンの意をくんだのか
ディオも今日はそれ以上初恋の話を
しようとはしなかった。

しかしそれからさらに数か月後の事だ。
夕食後、ディオとジョナサンは
本を読んだりして過ごしていた。
ジョナサンは自分の部屋の本棚の本は
大体読み漁り、飽きてしまったので
たまにディオの本を借りることがある。
勿論本人には承諾済みだ。

そしてそれはジョナサンが
ディオの本棚でいつものように本を
物色していた時の事だった。

「えーーと・・・これは読んだ・・
 これは・・・見た事ない奴だな・・
 よし、これを読んでみるか・・・。」

一回もよんだことのない本をようやく
見つけ、一冊抜くと椅子に腰かけ
パラパラと本をめくる。
しかし何か変だ。一枚一枚に日付と
天気がつづられており本というより
誰かの日記帳のようだった。

●月●日
あの人の事が忘れられない。
あの人を思うたびに心がうずく。
あの人を思うたびに体がうずく。
不思議だ、こんな気持ちになったのは
初めてだ。いままでどんな人間に
会ってもそんなこと感じたことが
なかったのに。

△月△日
また、あの人の夢を見た。
俺をかばいながらゾンビ共の攻撃に
耐えるあの人の顔がとても綺麗で
みとれた。
おかしい、その人は男で背も高く
たくましいのに。
本来ならそんなことを思うはずが
ないのに。
だって俺は女ではなく彼と同じ男
なのだから。
それにこの感じ・・・女が男に
惚れた感じとはまた違う気がする。

■月■日
アイツが最近あの男に似てきた。
体つきも顔つきも。
昔から少し似ているって感じは
してたけど最近は分身したんじゃ
ないかって位そっくりだ。そう言えば
性格も声も似てないか?
ヤバい・・・最近はアイツから目を
離せなくなっている。

◇月◇日
くそ、なんて優しい笑顔をしてるんだ。
まるであの人じゃないか。
とても不愉快だ、それをみんなに見せて
いるのが。
それを見ていいのは俺だけだ。
ほかの奴に見せるんじゃあない。
笑顔だけじゃない泣き顔も、
悲しそうな顔も
全て俺だけが見ていいものなんだ。
・・・でも・・俺はどうしてここまで
アイツの事を考えるようになって
しまったんだ?

☆月☆日
ようやく俺は自分の思いに気付けた。
間違いなく俺はアイツの事が好きだ。
今日こそ実行しよう。
アイツだって自分の思いに素直に
なることは良い事だっていって
いたじゃあないか。
今日こそ俺の思いをその体で受け止めて
貰おう。


なあ?ジョジョ。
君は今これを見ているんだろう?



最後の一行を見てジョナサンは思わず
本を落とす。
まるでホラー映画のような演出に
ジョナサンは心底震えあがる。
不意に背後に人の気配を感じ恐る恐る
後ろを見るとそこにはにこやかに
ディオが立っていた。

「俺の思い・・・伝わった?」

「な・・・何で君はこれを
 僕が見ると・・?」

「だってそれ以外は全部君が読んだ本を
 おいておいたんだもの。
 それに手を付けると思ったよ。」

じり・・・とディオがにじり寄ると
ジョナサンも思わず後ずさる。
しかし何故かバランスを崩し倒れて
しまう。いつものような力も
あまり入らない様だ。

「ごめん、夕食に盛っておいた☆
 悔しいけど
 本気を出した君には敵わないから。」

「なななな・・・なんでそんな!」

「君を犯りたいからさ。」

何の悪びれもなくいっそ清々しい位の
さわやかな笑顔で言われ
ジョナサンはなにも反論できず
硬直してしまう。
その後の詳細は分からないが二人とも
朝まで部屋から出てくることは
なかったようだ。

結局ディオの実験が成功したかどうかも
分からず、子供の頃のディオが
ジョナサンに助けられたのは
夢なのか現実なのかどうかも
分からないが
ディオの当初の目的の「ジョナサンと
交わる」言う野望だけは
無事果たされたようだ。
それからの、ディオの望み通りに
ジョナサンを調教できたかどうかは
DIOのみぞ知る。









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