ここはジョジョ病院。極悪犯罪者が治療に来るところ。
荒々しい連中ばかりなので常に争いが絶えない。
日々戦っては治療するといった
傍から見れば無駄な日常が昼夜繰り返される。

その中でも院長であるDIOはとりわけ危険人物を
担当している男だ。
総責任者の彼に対しての恨みが強いものが多く
院長室に殴りこみにきたり、背後から襲ってきたり
本人も何度襲われたか憶えていないほどだ。

だがDIOからしたら、
そう言う連中は脅威の対象にはならず
ただ鬱陶しいだけの存在で、自分に所構わず
襲い掛かる蚊でも叩きおとすような対応をしていた。

ただここはあくまでも病院で、処刑場ではないので
蚊のように叩き潰す訳にいかない。
死なない程度に痛めつけて追い返す事しかできないのだ。
一度ジョナサンとの情事をしようとした最中に
乗り込まれた事があって、流石にそのときは頭にきて
殺しそうになってしまった事件も発生した。

あの時は回復メンバー(ジョナサン、ジョセフ、ジョルノ)の
お陰で何とか命をとりとめ、事なきを得たが、その後
ジョナサンに当面の間、情事禁止令を言い渡されたので
それ以来はDIOも軽はずみな行動をしなくなった。

だが、ある事件がきっかけで軽はずみな行動が
DIOの手により再度再現されてしまった。
事件は夜間起こった。
その男はなぜか院長室の鍵を開け中で待ち伏せ
していたのだ。
そしてこともあろうに戻ってきたDIOに・・。
ぐったりした彼を発見したのはジョナサンだった。

{似たもの親子}


DIOの部屋にて

DIO
「来たか・・・。奴はどうだ・・?」

ジョルノ
「この前よりましみたいで、ジョセフさんがいなくても
 母さん(副院長)と僕で何とかなりそうです。」

DIO
「で?ジョナサンは?」

ジョルノ
「まだ、彼を治療中です。じきに来ると思いますが。」

DIO
「他言はしてないだろうな?」

ジョルノ
「身内の恥をさらすような真似はしません。」

DIO
「言い方に引っ掛かりを覚えるが、まあいい。
 ジョセフなんかに知られた日には町中に
 噂が広まってしまいそうだからな、ところで
 ちょうどいい、ジョナサンが来るまで
 お前に質問だ。」

ジョルノ
「なんでしょう。」

DIO
「あの男をお前は知っているよな。
 いま治療中のあの男だ。」

ジョルノ
「極力患者の顔は覚えるようにしてます。」

DIO
「そうではなく、「親身に話した事があるよな」
 ときいている。」

ジョルノ
「そうですね・・・。あの人は患者さんの中でも
 割と穏やかでピュアな心の持ち主ですので。」

DIO
「それでだな、聞きたいのはお前とあの患者の
 会話だ。忘れたとか言うなよ?キチンと思い出せ。」

ジョルノ
「何を怒っているんですか?・・えーと、
 事件の起こった前の会話でいいんですよね?
 確か・・・恋の悩みを打ち明けられて・・。
 あ・・・これはプライベートな事なので
 詳しくは言えないですよね。プライバシーに
 関わりますものね。」

DIO
「言え!かまわん!大事なところだ!」

ジョルノ
「何を怒っているんです?まあ父さんは
 総責任者ですから、知る権利はありますよね。
 他言はしないでくださいよ、誓ってください。
 誓わなければ言えません。」

DIO
「絶対誓う。命をかけてもいい、俺は不死身だが
 というか・・お前は本当にジョナサンそっくりだな。
 その融通の利かないところなどそっくりだ。」
 
ジョルノ
「まあいいでしょう、彼が恋の悩みを
 僕にしたのは言いましたよね?
 彼凄く真剣に悩みを打ち明けてきたんです。
 だから僕も真剣に答えてあげたんです。」


DIOの部屋にジョナサン到着

ジョナサン
「・・・DIO、君に言いたい事は山ほどあるけど
 とりあえず報告するよ、彼はもう大丈夫だ。
 ジョルノお疲れ様。」

ジョルノ
「それは良かったです。早く元気になるといいですが。」

DIO
「・・・そうか、ならそれはいい、で?
 ジョルノ、話の続きだ。」

ジョナサン
「DIO!それはいいって何だ!?
 君はこの前僕が言ったことを忘れたのか!?」

DIO
「黙れ!小言は後で必ず聞いてやる!
 お前もそこに座れ!全てを聞いてから
 文句をたれろ!判ったな!」

ジョナサン
「何を怒っているんだ。怒りたいのはこっち
 だって言うのに・・・。」

ジョルノ
「えーと・・内容ですが思い焦がれた人に
 どうしても思いを打ち明けたいって・・。」

DIO
「オブラードに包んだ言い方をするな。抱かれたい
 と言ったんではないのか?」

ジョナサン
「DIO!子供にそんな言い方をさせるなんて!
 この子は真面目なんだぞ!」

DIO
「黙れ!!それで?その相手は勿論「俺」
 と言ったんだよな・・・?

ジョルノ
「心当たりがあったので?」

ジョナサン
「なんだ・・・結局君が原因か・・。」

DIO
頼むから黙れ・・・、お前ら、口をきけなく
 してやろうか?性的な意味で・・。
 それに今のは推測だ。
 それでお前はそれになんて答えた?」

ジョルノ
「父さんには母さんがいるから・・・僕からは
 答えられませんって・・。だから母さんに
 相談したんです。」

DIO
「ほうほう・・やっぱり・・・。」

ジョナサン
「な・・なんだよ。確かにジョルノが相談してきたよ?
 そして実際僕が彼に会って話を聞いたんだ。
 そしたら凄く真剣に頼んできたから、彼の思いに
 答えてあげようと思って・・・。たった一度で
 いいって言うから・・・、そう言う話に僕は弱くて
 グスッ・・構わないって許可したんだ。」

DIO
「俺の許可も無しにか!?」

ジョナサン
「何を怒っているんだ?しょっちゅう遊んでいるくせに。
 慣れてるんだろ?そういうことするの。」

DIO
「お前は俺の物の癖に、良く承諾したなといってるんだ!
 誰かと遊ぶ事に何かにつけて嫌味を言うくせに。」

ジョナサン
「僕達は身体的な面だけでなく、精神的な面でもサポート
 してあげなきゃいけないんだよ?これも医療行為の
 一環だと思って割り切ったんだ。」

DIO
お前が割り切れても俺は割り切れんのだ!!

ジョナサン
「意味もなく快楽を求めて誰彼構わず遊ぶより
 よっぽど重要性があるじゃないか!」

ジョルノ
「僕もそう思います。」

DIO
「なら何か?お前ら逆の立場なら
 それを受け入れるか?」

ジョルノ
「受け入れません。僕には好きな人がいますから。
 他の人と肌を合わせるなんて・・・考えられません。
 そのときは丁重にお断りして納得してもらいます。」

ジョナサン
「そうだね、僕もそうするかな。」

DIO
「お前らは駄目で、なぜ俺がいいのだ?」

ジョナサン
「君は沢山の人と経験があるから抵抗ないだろ?」

ジョルノ
「僕達は一途なんです。例え「愛するフリ」でも
 そんなこと出来ません。」

DIO
「ぐ・・・お前ら同じような目をして言いたい事・・。
 ジョナサン、そのお前の好きな人とは俺の事だろうな?」

ジョナサン
「え・・・。(こ・・怖いよその顔・・・。)」

DIO
「どうした!?天国を見るか地獄を見るかは
 お前の一言で全て変わるぞ・・心して答えろよ。」

ジョルノ
「父さん!母さんの心は・・。」

DIO
「黙れ。子供が大人の情事に口を挟むんじゃない!」

ジョナサン
事情だろ!?君とここまで一緒にいるってことは
 ・・・わ・・判るだろう!!嫌いなら好きにされてないし
 誰と遊ぼうが嫌味を言ったりしないよ!」
 
ジョルノ
「(あ・・・父さんの顔が元に戻った。さすが母さん。
  だてに父さんと付き合い長くないな・・・。)」

DIO
「ふん、この照れ屋め(悦)。まあいい、だがお前らに
 一言言っておこう。今後俺にあんな奴を寄越したりしたら
 ただじゃおかんぞ?いいな。」

ジョルノ
「あんな奴って・・・彼はいい人ですよ。」

ジョナサン
「そうだよ、可愛そうに・・・
 君に拒まれたって泣いていたよ。」

DIO
「それは仕方ない、それが現実だ。」

ジョナサン
「どうして彼をそんなに拒むんだい?」

ジョルノ
「そうですよ、男性でも平気なんでしょう?」

DIO
「・・・・・・。お前らに判りやすく言っておこう。
 奴はタイプじゃない。それだけだ。」

ジョナサン
「彼は見た目的にもいい男だよ?」

ジョルノ
「二枚目ですよね。」

DIO
「男くさい奴はごめんだ。それの受身はもっとごめんだ。」

ジョナサン
「そんなこと言ったら僕だって華奢じゃないし
 男くさい方の部類じゃないか。ジョセフにも
 承太郎にも君はちょっかい出すけど彼らだって
 決して華奢じゃないよ?」

DIO
だから・・・あーーーーー!!違うんだ!
 なんていうかお前らは違うんだよ!
 確かに体は細くないが、どこか顔に
 少年っぽいところがあるって言うか、女っぽい
 所があるって言うか・・青臭いって言うか・・
 そこが萌えポイントというか・・・。
 チッ・・仕方ないちょっと待ってろ・・・

ジョナサン
「?」

DIO退室、五分後入室。

DIO
「・・・お前らに逆に質問しよう。この四人の中で
 俺が抱くとしたら誰だと思う?」

ジョナサン
「あ、懐かしい・・ワンチェンとタルカス、ジャックに
 ストレイツォだ・・・。そういえばストレイツォは
 悪に染まっちゃったんだっけ・・・。ところで
 この写真どうしたの?」

ジョルノ
「僕は皆知らない人ですね。」

DIO
「ジョルノは見た目で判断しろ。ジョナサン、
 お前も私情無しで選べ。」

ジョナサン
「時間制限はないんだろ?」

DIO
・・・・なやむ事前提で聞いてるのか?
 既に不安になってきたぞ。まあ好きにしろ。」

ジョルノ
「この人目が綺麗です。」

ジョナサン
「僕は彼だと思う、DIOのこと凄く慕っていたし。
 それに彼は小柄だ。」

DIO
「・・・。(ああ・・・こいつワンチェンのことを
 言っているんだな・・・。どういう感覚を
 しているんだか・・・。)」

ジョルノ
「決まりました。」

ジョナサン
「僕も。」

DIO
「よし、どいつを選んだんだ?
 ジョルノ、俺に教えてみろ。
 ジョナサンお前は何も教えんでいい。

ジョナサン
「ど・・どういう意味だよ。言っとくけど
 結構自信あるんだよ?」

DIO
止めろ・・お前のセンスを疑いそうだ。

ジョナサン
「な・・・なんだよ、見ろって言っておいて。
 ぶつぶつぶつ・・・・。」

DIO
「で?どいつだ。」

ジョルノ
「この人です。この顎と口の髭の濃い・・・。

DIO
ジョルノ・・・父さんを
からかっているのか?

ジョルノ
「え・・・違うんですか?」

ジョナサン
「だから僕は、ワ・・・いや・・彼が対象だと・・。」

DIO
「ジョナサン、お前は何も言うな。誰を決めたのか
 今のでもうよく判った。それでジョルノ・・・
 どこら辺が俺のタイプだと言うんだ?」

ジョルノ
「目が女性っぽいです。」

DIO
はーーーーーー!!!(溜息)他に女性っぽい目は
 いないかよーーーーく見てみろ・・・。ジョナサンお前もだ。」

ジョナサン
「ワンチェンも女性っぽい目をしてるところがあるぞ?」

DIO
ジョナサン・・。ジョルノの前で俺を野獣化させる気か?
 もういい、なやんでる時点でお前らはアウトだ。
 ちなみに承太郎とジョセフは直ぐ答えられたぞ?」

ジョナサン
「ワンチェンやジャックじゃないとすると・・。
 ひょっとしてストレイツォ・・・?」

DIO
「・・・女装させたら誰が一番似合うかと
 聞いたほうがお前らには判り易かったな・・。
 まぁ、もしタルカスを選んでいたら俺は発狂して
 お前らにあんな事やそんなことを強行している所だ。
 ・・・全くお前らの美的センスはどうなっているんだ。」

ジョナサン
「趣味が悪いって言いたいのか?
 それは心外だよ。エリナはとても美人だったよ。
 映画女優になれるくらいに。」

ジョルノ
「ブチャラティはモデル並にカッコいいですよ。」

DIO
「・・・もういい。とても無駄な時間を費やした。
 本当に最後に一言・・・これからは容姿を見せてから
 俺に聞いてくれ。俺が自ら判断するから。
 嫌だとはいわせんぞ、俺にだって人権はある。」

ジョルノ
「それを言われてしまうと・・・。」

ジョナサン
「・・・・判ったよ。確かに君の言う事は一理ある。
 あ・・・コールが入った・・。なんだろう・・・。
 もしもし・・・え?大変だ!!」

ジョルノ
「どうしたんです!?」

ジョナサン
「あの患者さん、DIOに相手にされないなら死ぬって
 大暴れしているらしいんだ!」

ジョルノ
「大変じゃないですか・・!
 父さん迷ってなんかいられませんよ!」

DIO
迷う!?最初から迷ってなどおらん!
 俺は嫌だと何度もお前らに意思表示をしたよな!?
 お前らも承諾したよな!?」

ジョナサン
「DIO!!自分の立場を良く考えて!君は確かに
 一人の男でもあるけどそれ以上に君は医者なんだ!
 自尊心と命とどっちが尊いかなんてわかるだろ!?」

DIO
自尊心だ!!

ジョルノ
「母さんだと思って相手をすればいいじゃないですか。
 あるいはジョセフさんや承太郎さんとか・・・。」

DIO
似てない!!

ジョルノ
「じゃあ・・じゃあ・・僕だと思っても・・。」

DIO
もっと似てないわ!!

ジョナサン
「・・・ふるえるぞハート・・
 燃え尽きるほどヒート・・。」

ジョルノ
「強行手段ですね、なら僕も・・・。」

DIO
お前らそっくりだ!!何もかもそっくりだ!!
 力で解決しようとしているところは
 俺にそっくりだがな!なら俺も強行手段だ。
 覚悟しろ!!

部屋を破壊しつくしても
結局勝負はつかず、DIOは金の力で自分にそっくりな
ホ×を探し相手をさせ万事丸く収まったそうな。


結論
子だけでなく夫婦も性格は似てくる。


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